【Q&A】化学流産が4回続いています~杉山力一先生【医師監修】

くまねこさん (33歳)
過去4回の保険診療で移植をしましたが、すべて化学流産しました。
原因は「受精卵の質」としか言われず、おそらくPCOS気味なのと男性不妊の影響と捉えています。主人は41歳で以前から運動率と奇形率は標準よりも悪いです。
染色体異常で化学流産を繰り返してしまっているなら、PGT-Aを行って胚移殖をする方が確率は上がると考えてPGT-Aをすることにしました。現在はできた胚盤胞を検査に出しています。

また子宮鏡検査を行ったところ子宮内膜炎を指摘されたので、抗生剤を服用をしました。
基本的に採卵に関しては、クリニックの方針で低刺激しか行いません。
過去の採卵では、クロミッド、ゴナールエフ150単位×2、GnRHアゴニスト点鼻薬を服用して卵子は4~6個採れました。
(保険診療のときは4~5個、自費診療で7個育ちましたが痛みが強く6個しか採れませんでした)
採れた卵のうち1~2個は未成熟があったりしますが、基本的には成熟卵子が採れています。
ただ受精した後に発育停止してしまうものが半分ほど毎回あり、胚盤胞は毎回1~2個です。これが正常なのか異常なのかはわかりません。PCOS気味と言われたので、低刺激での卵巣刺激は合っていると思います。

移植はレトロゾールを服用し、子宮内膜は11~13mmほどになってから移植をしています。
クリニックからは
・過去に着床自体はできているから移植を繰り返していくしかない
・PGT-Aを何回かすればいつかは妊娠できる
と言われましたが、費用の問題もありそんなに何回も出来ないのが正直なところです。ただグレードの良い胚を移植してもなかなか結果が出ず、落ち込んでいます。本当は採卵を続けてした方がいいかもしれないと思っても、前回の採卵がとても痛かったため、採卵に恐怖を感じています。(クリニックの方針で静脈麻酔はしてもらえないです)
PGT-Aの他に何かできる検査や治療などございましたら、アドバイスをいただきたいです。

杉山産婦人科の杉山先生に聞いてみました。

【医師監修】杉山産婦人科 理事長 杉山力一 先生
東京医科大学卒業。セントマザー産婦人科医院の田中先生のもとで生殖医療を学ぶ。その後、杉山産婦人科世田谷、杉山産婦人科丸の内に引き続き、2018年に杉山産婦人科 新宿を開院。新宿の立地を生かし、「お仕事をしながらも通院できる環境」を整える。日本産科婦人科学会専門医。日本生殖医学会生殖医療専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
4回の移植の結果が化学流産で辛い思いをされていると思います。
限られた情報の中から、くまねこさんの状況を拝見すると、刺激は中〜高刺激がいいと思います。
自費診療でよろしければ、PGT-Aが最も有効です。正常胚の妊娠率は7割、流産率は1割程度になります。
また、採卵について恐怖を感じておられますが、当院でしたら静脈麻酔も可能ですので、痛みが強い場合は静脈麻酔を選択いただければと思います。
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