【Q&A】数少ない受精卵を無駄にしないために~岡野先生【医師監修】

砂糖丸さん(36歳)

体外受精1回目、得られた受精卵を戻すタイミングをはかっているところです。
血液検査の結果、ホルモンの値が低いため、貼るタイプの薬を腹部に貼り、値回復を目指しています。
徐々に上がってきて䛿いますが現在170ほど。目標値である250までまだかかりそうですが内膜は厚くなり始めているので10日弱ほど後
に1回目の移植を予定しています。
移植前にも検査は行うと思いますが、そもそもこのホルモン値が低い原因は何なのか、また貼薬以外に自分たちで気をつけないといけないことはあるのか等説明がなく、諾々と受診している状況です。
より確実な状態で挑みたいのですが、場合によっては移植を見送る判断も必要なのでしょうか。
また、受精卵移植に適した状態というのは数値等でどのようなものなのかご教示いただけないでしょうか。
そして数少ない受精卵を無駄にしないためにできる事はありますでしょうか。
後悔をしないためには、しっかりと説明を受けたうえで選択肢の中から先生と判断していきたいのですが、忙しいのかそういった部分が
弱く感じ、流れ作業のような印象をうけています。
各家庭で出来ることがなく、「薬でホルモンの値をあげて不正出血起こす前に移植するしかない」のであればそれはそれで問題ないと考
えます。
私の抱える不安は、それが最適解なのか、その判断ができないことです。

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

 凍結融解胚移植の方法には、大きく分けてホルモン補充周期と自然排卵周期の二通りがあります

詳細が不明ですが、相談者さんの場合は貼付剤を使用されているので、ホルモン補充周期での治療と思われますが、施設により治療の進め方には違いがあります。

当院ではホルモン補充周期の際に血液検査を実施していないので,、最適なホルモン値はわかりませんが、自然排卵の場合、E2が200~400pg/mlぐらいだと思いますので、250を目標にされているのは適当であると思われます。

いずれにしろ、不明な点がある場合は担当の先生とよく話をされて、治療の進め方などの方針をよく理解したうえで治療を受けるのが良いと思います。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。