【Q&A】卵巣がん治療後の不妊治療について~高橋敬一先生【医師監修】

シャンクスさん(37歳)

私は卵巣がんで両方の卵管と左の卵巣がありません。
右の卵巣は通常サイズより小さくて機能が著しく低下しており、生理は9月の下旬頃から止まっています。
実は、主人と週一回のペースで妊活をしてますが、先週と今週に2回不正出血がありました。
先生からは「自然妊娠はほぼ無理に近い」と言われており、将来子供をもつことが出来るか不安です。
アドバイスがあれば教えてください。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
卵巣がんで左の卵巣と両側の卵管がないのですね。
また右の卵巣もサイズが小さく、機能が低下しいる状態なのですね。
手術とその後の治療も大変であったと推測致します。
妊娠に関してですが、両側の卵管がないので、理論的には通常の妊活では妊娠はしません。
体外受精が必要になります。
体外受精をおこなうにあたっては、卵巣機能がどれだけ残っているかが問題になります。
必要な検査は、アンチミューラリアンホルモンと、FSHホルモンの検査でしょう。
すでに卵巣の機能が低下している様なので、妊娠許可が出ているならば、すぐに検査と治療をはじめることを強くお勧め致します。

不正出血も卵巣機能低下からきていると推測されます。
卵巣機能検査以外には、精液検査と子宮鏡検査、子宮がん検査も必要です。
やや肥満のようなので、糖負荷試験などの糖尿病検査も受けておいて下さい。
検査は1か月で済みます。すぐに行動に移されては如何でしょうか。
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