【Q&A】着床率を上げる方法~稲垣先生【医師監修】

reiさん(30歳)
30歳同じ年の夫婦です。重度の男性不妊のため顕微授精一択で不妊治療始めて1年目です。旦那は今年から海外駐在のため一人で治療中です。今まで5回採卵していて、凍結できた胚盤胞は2個です。凍結精子も使い終わってしまい、次は初めての移植になると思います。移植前に移植に向けてできること、着床率を上げる方法などありますか?また子宮内フローラ検査は受けた方かいいでしょうか?

【医師監修】いながきレディースクリニック 稲垣 誠 先生 
1994 年、浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院、鹿児島市立病院、聖隷沼津病院などで産婦人科医の経験を重ね、2012 年、不妊治療専門施設「いながきレディースクリニック」を開院。「お一人ひとりに寄り添いながら、それぞれの患者さまに合った最適な治療を心がけています」

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
●凍結精子を使用した胚は新鮮精子を使用した胚と比べ着床率が低くなることはありますか?

ありません。

凍結~融解というプロセスが良好精子を選別していて、むしろ良好な胚が期待できるという説もあります。

●着床率を上げるために、先生であれば胚移植の前にどのような検査や治療を勧められますか?
当院では初回胚移植で不成功となった患者さまに子宮内フローラ検査、ERA検査、場合によりCD-138(慢性子宮内膜炎の検査として)を提案しています。子宮内フローラ検査とERA検査は先進医療として認められており、保険診療と並行して実施がみとめられていますが、実施できる施設に限定があります。

●子宮内フローラの効果について、先生はどうお考えになりますか?
子宮内フローラというのは子宮内に存在する菌の種類や割合を指します。
検査会社によっては菌量を算出してくれるところもあるようです。
子宮内の乳酸菌の比率を90%以上(LDM)に上げることで妊娠率が上昇するといわれています。
したがって子宮内フローラはそれ自体を知ることと、結果次第ではその改善を試みるべきであるといえるでしょう。

●着床のために自宅でできることがあれば教えてください。

月経周期や排卵周期などに問題があるようであれば、それは改善したほうがいいと思います。
自宅でというよりは治療が必要な場合もあるかもしれません。
できるだけ良好な環境を胚に提供することが肝要だと思います。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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