【Q&A】子宮内フローラ検査の結果について~小林先生【医師監修】

nnさん (33歳)  
一人目妊活中です。3回移植しましたが妊娠できません。ERA検査やフローラ検査、ビタミン検査、感染症検査など一通りしましたが特に問題ありませんでした。ただ、フローラ検査の結果で、ラクトバチルス99.9%だったのですが、より詳細に分類すると【イナーズ】が99.8%と言われました。イナーズは乳酸菌だけど、よくない菌だと言われたのですが、この菌の正体は一体どういったものでしょうか?また、4回目移植の前にイナーズのために治療をしたほうがいいでしょうか?
よろしくお願いします。。

小林先生に聞いてみました

【医師監修】 神奈川レディースクリニック 小林 淳一 先生 
慶應義塾大学医学部卒業。1984 年より習慣流産の研究と診療に携わり、1989 年より済生会神奈川県病院においてIVFを不妊症・不育症の診療に導入。その後、新横浜母と子の病院の不妊・不育・IVFセンター長に就任。2003 年、神奈川レディースクリニックを開院する。患者さまの個々のペースに合わせた無理のない医療を目指す。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
ラクトバチルス属乳酸菌は、糖を乳酸に代謝する乳酸菌群でクリスパタス種、ガセリ種、イナーズ種などがあります。
イナーズ種は、ウレアプラズマとの共生率が高く、乳酸や過酸化水素の産出量が低くく、細胞障害性を有する毒素を生成し、子宮内膜機能を狂わすので着床率が下がり、またERA(着床の窓)も非受容になりやすいとされています。
よって子宮内フローラ検査もラクトバチルスの菌の属だけでなく、種のレベルも検討するほうがいいと思われます。
ラクトバチルス属90%以上でも治療が必要かもしれません。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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