【Q&A】転院について~吉川先生

えりこさん(44歳)

第一子は自然妊娠。帝王切開で出産。
2021年1月に初めての顕微授精で妊娠。(自然周期、低刺激)心配確認後8wにて稽留流産。
その後3回移植するも陰性。
更に低刺激の病院に転院。1回移植後陰性。2回目をこれから控えているところ。
seet法や2個移植もやってみたいと思い、高刺激もやっている病院に転院を検討中です。
低刺激でも6〜20個ほど採卵でき、1〜3個凍結できています。
高刺激だと卵の質が悪くなるというのは本当ですか?
高刺激で体に負担がかかり、仕事や育児に支障がでるのが怖くてなかなか踏み込めません。。。
中、高刺激だと通院回数も増えますか?

津田沼IVFクリニックの吉川守先生に伺いました。

吉川 守 先生(津田沼IVFクリニック)
1991年山梨医科大学(現・山梨大学)卒業。亀田総合病院、船橋二和病院、セントマーガレット病院、山王病院などを経て、2010年11月I津田沼IVFクリニックを開設。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
・低刺激と高刺激それぞれのメリット・デメリットや、刺激法を選ぶ際の考え方について教えてください。

高刺激で「卵の質が悪くなる」ことはございません。次をご参照ください。

「正常胚率は、自然周期とゴナドトロピン刺激周期で同等」

https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12786426965.html

「体に負担がかかり、仕事や育児に支障が出る」につきましては、個人差がありますが、多くの方では問題になるほどではありません。

低刺激と比較して、通院回数は増えないと思います。
むしろ、低刺激で何度も誘発・採卵を繰り返す方が、「体に負担がかかり、仕事や育児に支障が出る」と思います。

低刺激と高刺激のどちらも選択できる方において、低刺激のメリットはないと思います。
44歳の方が出産するためには数十個の卵子が必要です。次をご参照ください。

「卵子の生殖能力」

https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12785783369.html

「年齢と異数性胚率」
https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12716786939.html

・先生が主治医なら、どのような検査や治療を提案されますか?

「低刺激でも6〜20個ほど採卵でき、1〜3個凍結できています。」「AMH 2.9」など、年齢に相応しない良い卵巣機能と推測します。
ご希望の「seet法」や「高刺激」も良い方法と思います。
帝王切開の既往がありますので注意をしながら、2個以上の胚移植も検討できると思います。

・転院を検討中とのことです。何かアドバイスがあればお願いします。

後悔の無いような治療をお受けください。

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