【Q&A】妊娠判定のβhCGの数値について~浅田先生

浅田先生に聞いてきました

浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

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ふーさん (40歳)
凍結胚盤胞BT5を移植し、14日後に血液で妊娠判定しました。
結果はβhCG1.19でダメでした。
結果が衝撃的で渡された数値の手紙を見れず、家に帰って見てみると、βhCGは基準値が0.6~4.99と書いてありました。
1.19だと基準値内だと思うのですが、もう諦めた方が良いのでしょうか?
βhCGの基準値0.6~4.99mIU/mLが何の基準値なのか、ということが問題になります。
たとえば、更年期以降の女性であれば、少量のhCGが分泌されていることが当たり前ですので、0.6~4.99mIU/mLが陰性の基準になっているのかもしれません。
一般的に、hCGで妊娠判定陽性の時には、15~35mIU/mL等、様々な値以上を陽性と判断すると考えられています。
また、細胞が発育していく過程で分泌している妊娠時の特有なホルモンのため、2~3日で値が倍々に増加していきますから1日ごとに値が変化します
hCGの測定感度として、1~2mIU/mL以下は検知できないため陰性と表示されていることが多いですが、0.6~499mIU/mLという値が何の基準かが今一分かりません。
ただ、移植後14日で妊娠判定をされ、かなり時間が経過しているので、陽性であれば、hCGの値は数百~数千あってもなんらおかしいことではありません。そのため1.19 mIU/mLであれば、残念ですが陰性であることは間違いありません。
40歳で卵が採れるのであれば、このまま治療を継続されることをおすすめします。
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