【Q&A】PGT-A以外にできることはありますか?~井上先生

井上先生にお聞きしました。

井上 善仁 先生 昭和59年3月、九州大学医学部卒業。同年4月、九州大学医学部婦人科学産科学教室入局。平成20年4月、福岡大学病院准教授。平成28年7月に井上善レディースクリニックを開院。スタッフ一同が協力して良いクリニックを作っていき、一人でも多くの患者さんに満足していただけるよう努力している。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

まめさん(36歳)

現在36歳、6月で37歳になります。
2019年12月から不妊治療クリニックの通院を開始し、約2年半、休むことなく治療を続けています。
夫は精子数が極端に少なく、運動率も悪いため、はじめから顕微授精一択で治療を始めました。
1回目の採卵で3個の凍結胚盤胞を獲得し、最初の移植で妊娠したものの、5週目で流産、続けて残りの2個も移植しましたが、ともに陰性でした。
その後、クリニックの都合で主治医が代わり、2回目の採卵を試みたところ、なんと5個の凍結胚盤胞ができました。
グレードも前回より良いものが多く、期待も大きかったのですが、3個続けて陰性に終わってしまいました。
あと2個を残している状況ですが、一刻も早く妊娠したいので、主治医と相談し、PGT-Aに進むことにしました。
今月、3回目の採卵を終え、2個の凍結胚盤胞を検査に出したところです。
このクリニックでは検査ができないため、県外の検査機関に送るとのことで、結果がわかるのは来月末だそうです。
この検査にかけるしかないと思いつつも、たった2個しか胚盤胞まで育たなかったことにショックが大きく、どちらもダメだったらどうしようという不安に押しつぶされそうになっています。
これまでに6個もの卵を移植しても結果に結びついていないのに、たった2個で何とかなるとはなかなか思えません…。
本当に卵だけの問題なのか、もっと他に原因があるのではないかとも思っています。
しかし、主治医はあくまでも卵の検査を優先するという方針です。
ERA検査も少しずつ普及してきてはいるがまだまだエビデンスが少ないし、何より子宮を傷つけることには反対だそうです。
私たち夫婦は、主治医を信じたいと思っていますし、これからもついていくつもりです。
しかし、ここまで陰性が続くと、このまま、今までと同じように移植を繰り返すだけでいいのだろうかと、どうしても考えてしまうのです。
そこで、何か他にできることがあれば教えてください。どんな些細なことでも構いません。
主治医に相談できるような検査などはないでしょうか? 他の医療機関でできることが何かあるでしょうか?
PGT-Aの結果を待って、次に移植できるのは早くても7月です。この待機期間を利用してできることはないでしょうか?
もう、卵を無駄にしたくありません。早く我が子をこの手に抱きたい、その一心です。
どうか、アドバイスをよろしくお願い致します。
AMHが3ng/mLとのことである程度の胚を得ることはできそうですね、胚盤胞到達率が低い理由は明確ではありません。

現在PGT-Aに提出中とのことで2個の胚盤胞のうちひとつでも正常の胚があれば妊娠率は70%程度あるので期待は持てると思います。
これまでの治療経過で確かに反復不成功で着床不全の可能性も否定できません。主治医は施行を渋っておられるようですが以下の様な着床不全の原因は除外した方が安心して移植出来ると思います。
①慢性子宮内膜炎の検査子宮鏡検査か内膜組織を採取してのCD138免疫染色
②免疫系の検査:Th1/Th2比という採血での検査があります。これが亢進していると胚を異物と妊娠して排除してしまうため着床しないと考えられています。亢進があればタクロリムスという免疫抑制剤を使用しての移植が必要となります。
③ERA検査:ERA検査はやってみても良いのではないでしょうか?内膜が傷つくとの理由で施行されていないようですがエンドキュレットやピペールであれば内膜を陰圧をかけて吸引採取するのでそれほど内膜にダメージがあるとは思わないのですが。同時に子宮内フローラ検査であるEMMAも施行されればもっと良いと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。