【Q&A】着床前診断について~出居先生

「着床前診断」という言葉、最近よく聞きますよね。

辛い思いをされ、「着床前診断」をご検討されているご夫婦が多いのではと思います。

出居先生に、詳しくお聞きしました。

大宮レディスクリニック 出居 貞義(いでい さだよし)先生   栃木県出身。 自治医科大学産婦人科学教室に入局。 99年には不妊部門の主任となり、その翌年に上都賀総合病院の産婦人科病棟医長を歴任。 その後は各地で常勤・非常勤医師として活躍し、2004年に大宮レディスクリニックを開業。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
りんごさん(41歳)   関東在住です。顕微授精では移植で3回妊娠、2回流産しています。
前回、九州の不妊専門クリニックで「年齢的に着床前診断を受けたほうがいい」とアドバイスをいただきました。
そんな中、NIPTの結果が疑陽性、12週でのことです。エコーで大学病院の先生に診てもらったら頭蓋骨欠損、全胸部皮下リンパ菅腫疑い、高度臍帯ヘルニアと診断を受けて90%以上赤ちゃんの予後がないと酷なことを言われました。
中絶手術しか選択肢がなくて、元気に産んであげられないことを申し訳なく思っていますし、こういう思いは2度としたくありません。
着床前診断を早急に受けられるおすすめのクリニックがありましたら教えていただけませんか?
3月か4月頃、妊活を再開したいと思っています。
以前は広島のクリニックを受診していましたが、着床前診断の対象に前回は、なりませんでした。
りんごさんは今回で3回目の流産なので習慣性流産の検査を受けて下さい。
胎児の染色体検査はされたのでしょうか? 流産される原因が二人の染色体 のどちらかが原因だった場合は、それを知らせるかどうかよくカウンセリングを受け、決めてから受けてください。
頭蓋骨欠損等は原因がはっきりしませんが二分脊椎と同じように 神経管発達障害に伴う異常で、葉酸欠乏や葉酸代謝がうまくいっていない可能性が高く、 分子整合栄養医学などの栄養療法をされている先生のところに行って調べてもらってください。
全胸部皮下リンパ管腫も胎生期の リンパ管形成期に 発生する異常で 原因不明です。 また高度臍帯ヘルニアと診断されていることから腹壁閉鎖が 胎生期にうまくいかなかったことが考えられます。
私が見るにこれらは全て細胞増殖のうまく行かなかったことに起因するように思えるので、着床前診断をするよりは、しっかりとした栄養療法を受けていただくのがいいかなと思いますおそらくこのお子さんは染色体異常はなかったのではないかと思います。

私の患者さんで頭蓋骨欠損の 赤ちゃんが生まれたことがありましたが、お酒を止めてちゃんとした栄養を摂るようにしたら2度目の妊娠においては正常な赤ちゃんを産むことができています。

着床前診断は遺伝子の異常に起因する受精卵を排除すると言うことで行われていますが、 全てが 着床前診断をすればわかると言うものではなくて、ごく1部の因果関係が明らかなものがわかるに過ぎません。

りんごさんの場合は原因不明で、おそらくは細胞増殖がうまくいかないことに起因する胎児形成障害だと思いますので 、着床前診断はおすすめしません。 生活習慣と食生活の改善をお勧めします。
参考に下記記事を読んでみてください。
https://ivfdoctor.jp/2021/11/09/食事と生活スタイルを変えると2〜3か月後には/
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。