受精卵の獲得を目指しているのに、ホルモン値が上手くコントロールできない…
そんな時、どうしたらいいのでしょう?
園田先生に聞いてきました。
みちさん(39歳)
39歳 AMH0.07 (今年3月時点) 左右に約2.5センチチョコレート嚢胞あり。
5月から妊活をはじめ、低AMHのため人工受精からスタートしました。
●1周期目: FSH10
排卵誘発せず、人工受精(人工受精前に排卵させるための注射を行う)
●2周期目
体外受精(FSHは測ってません)
排卵誘発の注射を3日間行う。
卵胞が見えず、クロミッドを5日間服用
やはり卵胞が見えず、何もせず1週間様子をみる。
1週間後卵胞は見えずプレマリンを10日間服用後も卵胞が見えず、リセットを待つ。
1週間たっても生理がなく、おりものにほんの少し血が混ざりクリニックを受診
薬の影響で血が出なかったようで治療を開始
●3周期目:FSH46 卵胞みえず
プレマリンを1週間服用
FSH28 小さい卵胞1再度プレマリンを1週間服用
FSH24 小さい卵胞2プレマリン1週間延長になりました。
現在FSHが高いため治療が進みません。プレマリンもあまり効かずどうしたらよいのかわかりません。治療をはじめた途端に2ヶ月間生理もきてなく、薬の影響はありますか?
FSHがこのまま下がらないということもあるんでしょうか?
また、昨年6月から漢方も飲んでおり、その時は体調、数値にあったものを処方してもらっています。サプリもLカルニチン、コエンザイムQ10、オメガ3、dhea、葉酸(ビタミン、亜鉛や鉄など入ったもの)鍼灸院、酵素、いろんなものをためしていますがよくわからなくなってきました。低AMH、高FSHには何がよいのでしょうか?
あまりにも現状が不安で、ご相談させていただきました。よろしくお願い致します。
治療における先の見通しが立たず、不安に思われていることかと思います。
当院にもAMHが低く、FSHが高い状態で治療されている方はたくさんいらっしゃいます。
FSHに関しては、周期により値も異なり、またホルモン療法(カウフマン療法)を行うことにより下がってくることはあります。
ただし、FSHが下がってくるのを待つのではなく、ある程度の高い値であっても、治療スケジュールに入っていった方が良いと思います。
当院では、プレマリン内服を連日行いながら、FSH製剤などの注射薬を投与し、卵胞発育を待ちます。月経開始から3週間ほどで卵胞発育してくることもあります。スケジュール途中の卵巣の状態、ホルモン値を見ながら、投薬続行、あるいは治療途中のスケジュールキャンセルを考えていきます。
毎周期の卵胞発育はなかなか難しいと思われますが、卵胞発育の兆候が見られる周期を逃すことなく、治療を進めていくことが大事かと思われます。
漢方、サプリもたくさん試されているようようですが、本当に必要なものを最低限で充分かと思います。
みちさんの治療は根気が必要になることが予想されます。気持ちのリセットも上手にできるよう、日々の生活も心がけてくださいね。