クロミッド ®についてよろしくお願いします

クロミッド®が 3周期目で効かなくなってしまう?

神奈川レディースクリニック小林 淳一 先生 慶應義塾大学医学部卒業。1984 年より習慣流産の研究と診療に携わり、1989 年より済生会神奈川県病院においてIVFを不妊症・不育症の診療に導入。その後、新横浜母と子の病院の不妊・不育・IVFセンター長に就任。2003 年、神奈川レディースクリニックを開院する。患者さまの個々のペースに合わせた無理のない医療を目指す。
相談者 : あこさん(34歳)クロミッド®3周期目です。初めて飲んだ時は生理5日目から1日1錠/5日間で卵胞がちゃんと育ったので、D 14 にHCG排卵させましたが妊娠せず、生理がきたのでまた5日目から同量を服用。しかし卵胞は育たずデュファストン®でリセット。次はクロミッド®の量を増やして5日目から1日2錠5日間飲みました。D3で卵胞径10mm、内膜8mmでしたが、3日後に再検査したところ、卵胞はほとんど成長しておらず、3日後にリセットの予定。耐性がついてしまったのですか?

クロミッドRを使い始めて3カ月目。耐性がついて、効かなくなってしまったのでしょうか。

小林先生●クロミッドRに限らず、お薬は長期間服用していると耐性ができてしまうことは確かです。体が薬に慣れてしまうのですね。クロミッドRを半年以上使っている施設もありますが、できれば3カ月以上使ったら1回休む、もしくは注射による治療などに変えたほうがいいでしょう。
 ただこの方の場合、耐性がついたというより、もしかしたらリセットが早すぎたのではないでしょうか。
 クロミッドRの効き方には個人差があって、飲み終わって10日くらい経たないと効いてこない人もいます。当院では生理5日目から9日目まで5日間服用していただきます。排卵はだいたい16日目から20日目の間ですから、1週間から10日目くらいに排卵していればクロミッドRは効いていると考えます。
 ゆっくり時間をかけて効いている時に生理を起こしてしまうと、排卵し損なって遺残卵胞をつくってしまうこともあります。ピルを飲んでリセットしたけれど、なかなか生理がこないという患者さんがいらっしゃいますが、それは卵胞が育ってきて、直後に排卵するので生理と相殺されてしまうのですね。
 あまり早くリセットすると「私はクロミッドRが効かない」と患者さんが早合点してしまいます。ですから、クロミッドRを飲み終わってせめて2週間くらいはリセットを待ってもいいのではないでしょうか。

そもそもクロミッドRはどのような作用があるお薬なのですか。

小林先生●クロミッドRはエストロゲンの分泌量を下げ、そのフィードバックとしてFSHというホルモンを上げて排卵させる薬です。FSHの注射と同じ効果がありますが、エストロゲンの分泌を抑えてしまうというデメリットがあります。その結果、子宮内膜が薄くなったり、頸管粘液が減ってしまうことがあります。
 うまく排卵しない方には効果を期待できるお薬ですが、副作用も防いでいかなければならないので、当院では服用の仕方を工夫しています。5日間毎日飲む必要はなく、6日目と8日目の2回、あるいは5・7・9日目と3回に分けて飲んでいただくことも。1日おきに飲むことにより、この薬の良さを生かしながら副作用を防いでいく。教科書どおりに使うのではなく、患者さんに合った工夫をしていくべきだと思いますね。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。