Q 高温期が 10 日しかないと 妊娠率はかなり下がる?
ドクターアドバイス
基礎体温の見方ですが、どのような変化 をしていれば正常なのでしょうか。
臼井先生 生理の開始日を1日目として、そこから低温期がだいたい 14 日間ほど続 きます。その後、排卵してから高温期が 14 日程度続き、再び次の生理が訪れます。これが正常なバイオリズムと考えられていますが、高温期は 10 日以上あればほぼ問題 はないと考えています。
黄体ホルモンには体温を上昇させる働きがあるのですが、このホルモンの分泌が減少すると体温が上昇しにくくなり、高温期が 10 日未満と短くなってしまうことも。 たまこさんは平均して高温期が 10 日程度 しかないということで、やや短く思えますが、温度差はどうでしょうか。
通常、低温期と高温期の温度差は 0.3 ~0.5 ℃あればよいとされていますが、 0.3 ℃未 満だと黄体機能不全の可能性があります。高温期の期間だけでなく、温度差もチェックされてみるといいでしょう。
高温期が短いと妊娠率は下がりますか?
基礎体温を測って高温期が短いとわかっ たら、どのように対処していけばいいので しょうか。
どんな治療をしたらいいですか?
臼井先生 スムーズな排卵が起きれば黄 体機能も改善されるので、クロミッドⓇなどの排卵誘発剤を使用する、または黄体ホルモン剤で黄体補充をしていきます。
たまこさんも黄体補充としてデュファストンⓇを服用されているようですが、このお薬には体温を上げる作用はありません。毎周期体温が下がってしまうような ら、黄体ホルモンに加え、卵胞ホルモンも配合したプラノバールⓇのようなお薬を使 うと、もう少しきちんと高温期ができてくるでしょう。また、HCGの注射を使うことで黄体機能がよくなることがあります。
飲み薬や座薬、注射など、状態に合わせて対処法はいくつかあり、それらで黄体機能を回復させていけば心配はないので、先生に相談されてみてはどうでしょうか。