ホルモン検査で排卵ナシ

ホルモン検査で排卵ナシ と診断されましたが、 その後排卵することはある?

操 良 先生 岐阜大学医学部卒業。岐阜大学附属病院で8年間、不妊専門外来を担 当し、1992年には岐阜県下初の体外受精に成功。女性ホルモンに関す る研究成果が認められ、平成9年度に岐阜県医学研究奨励賞を、平成 11年度に日本内分泌学会で研究奨励賞を受賞。現在、操レディスホスピ タル副院長。医学博士。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医。9月の グランドオープンに先駆け、5月から新病院での診療がスタート。オペ室と 採卵室の分室化やホテルのような病室など設備のグレードアップに喜ぶ一 方、電子カルテ化に伴うPC作業に悪戦苦闘の日々とか。
ちょこさん(33歳)からの投稿 Q.AIH(人工授精)から高温期になるまで1週間かかりました。 治療歴2年で経管粘液不全の疑いがあり、AIHに挑戦しています。3回目 のAIHを18日に行い、その後体温が上がらなかったので医師に伝えると、 21日にホルモン検査を行った結果23日に排卵していなかったと診断さ れました。ところが24日に再度、超音波検査を行ったところ医師から排 卵していると言われました。ホルモン検査では排卵していないと診断さ れたのに、その後排卵するという状況はあるのでしょうか? また、高温期 になったといっても36.52℃しかありませんでしが、これって大丈夫なの でしょうか?

排卵していたかも…

ちょこさんの状況について、どのように思われますか? 
操先生  21 日のホルモン検査では、要するに黄体ホルモンの上昇が見られなかったということですよね。
そこから排卵していないと診断されたんだと思います。
ただ、この時にはホルモン検査だけで超音波検査は行っていないようですね。
それで、 24 日に超音波検査をして卵胞が消えている。
ということは、ひょっとしたら 21 日とか 23 日の時点で排卵しかかっていた可能性はありますね。
超音波検査もしなければ、排卵の有無ははっきりしないということですね。
操先生 そうですね。可能性としては、排卵が遅れたという形が一番考えられるかなという気はします。

グラフのガタつきはある

高温期になっても 36 ・ 52 ℃しかなかったと心配されているようですが。
操先生 基本的に、低温相と高温相の差は0 ・ 3 あれば良い…と教科書にも書いてあるくらいです。
ベースラインの問題なので基礎体温が低い人は高温相になっても低いんです。
フラットでもそのまま妊娠する人もいますし、グラフのガタつきはどうしてもあります。
高低差が 0 ・ 3 ℃以上とは微妙な差ですね。
操先生 本当に微妙です。だから婦人体温計じゃないと絶対に出てこない差なんですね。
スマホのアプリなどであるグラフも高低差がすごくわかりにくい。
かなり幅を取ってある基礎体温表じゃないと、なかなか高低差が出てきません。
基本的に、基礎体温はどこまでアテになるかという問題もありますしね。

年齢に合わせたステップを

他に治療方法で気になる点はありますか?
操先生  18 日の A I H の時、もしくはその前日に H C G を打っているのかいないのかというところですね。
H C G を打っていれば排卵するはずなんですけれど、 H C G を打っても排卵が遅れる人もいます。
だから今回は、ちょっとタイムラグがあって排卵したのかなという現象ですかね。
理屈上と実際の臨床は違って、当院でもなんでこのタイミングで妊娠するの?
という人もちょこちょこいますよ。
24 日の超音波検査でも排卵していないということであれば話は別ですけども、そこで排卵していれば妊娠の可能性はあると思います。
あとは、これで A I H が 3 回終わったということで次ですよね。
ちょこさんはAMHを測っていないようで、「異常なしだと思います」というのは自己判断ですよね。
この治療パターンでもう少し続けるということであれば、まだ悠長なことをしていられるのかどうかを判断する意味でも測っておいた方が良いのかなと。
33 歳なら年齢的にまだ少し余裕があるので、あと 2 クールくらいは A I H を続けて問題ないと思いますが、ちょど卵の質が悪くなる境目の 34 ~35 歳を越える前に妊娠しないようなら、体外受精にステップアップした方がいいでしょうね。

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