周期16日で13㎜…… 小さい卵胞でも採卵して いいのでしょうか?

卵胞が小さくても、成熟していたり、 ほかの条件がそろっていれば採卵しても大丈夫? 臼井医院不妊治療センターの臼井先生にお聞きしました。

臼井 彰 先生 東邦大学医学部卒業。東邦大学大森病院で久保春海教授の体外受 精グループにて研究・診察に従事。医局長を経て、1995年より現在 の東京・亀有にて産婦人科医院を開業。5年前より不妊専門の治療セ ンターに。臼井先生の治療の基本方針は、患者さんの希望を最大限 に取り入れること。採精室をコンパクトな個室にリニューアル。緊張し がちな男性の患者さんもリラックスできる空間に。AB型・いて座。
henさん(会社員・44歳)からの投稿 Q. 今周期 ※ ロフェン®5日間と1日おきの注射で卵を育てています。 今 日周期16日で、卵胞が13 ㎜の大きさしかありませんでした。でも ※ E 2 値が320Pg/mL、 ※LHが9.5mIU/mLで、3日後周期19日で採卵 になりました。今まで周期15日前後の採卵で卵胞の大きさは18 ㎜ くらい、LHも高めで15にはなっていたのですが、今回はなかなか 成長せず心配です。「小さいけれど成熟しているから」ということで すが、こんな小さな卵胞で大丈夫でしょうか? 
※セロフェン®:一般名はクロミフェンクエン酸塩。排卵誘発薬。 ※E2:エストラジオール。卵胞ホルモン。 ※LH:黄体形成ホルモン。 

卵胞の大きさと成長

周期 16 日で卵胞の大きさが 13 ㎜、ということですが、この状態で3日後に採卵すると卵胞はまだ十分に成長していないでしょうか?

臼井先生 LHの値が9・5ということなので、現段階ではまだHサージが来ていないということですね。卵胞の大きさに関しては、3日後の採卵時に何㎜になったかが問題ですよね。

何日目か らセロフェンⓇを飲んでいるのか、 セロフェンⓇを飲んだ後に何をされたのかがわからないので何とも言えませんが、卵胞の大きさだけではなく、ホルモンの数値なども含めて、担当の先生は採卵日を決められたと思うので、その判断を信頼されてもいいかと思います。

採卵までの流れ

臼井先生のクリニックの場合は、採卵までどのような流れですか?

臼井先生 セロフェンⓇを使用するときは月経周期3日目から毎日飲んでいただいて、8日目に診察。卵胞の大きさをエコーで確認し、そのときのホルモンの状態によって MG製剤か ※SH製剤を隔日の注射で足します。

卵胞の育ち方をみて、次は注射だけにするか、診察だけにするか、注射を1回入れてあとは診察にするか……など、患者さんの状況によって柔軟に対応しています。

そして卵胞が成長してきたら、1個あた りのE2値をみて、1個が250〜300程度になっていれば成熟していると判断します。LH値が上がっていなければ、その夜に ※プレキュアⓇや ※トレリンⓇなどの点鼻薬を使い、2日後に採卵というスケジュールになりますね。

※スプレキュア®:卵胞刺激ホルモンの分泌を抑える目的のGnRHアゴ ニスト製剤。 ※イトレリン®:一般名はブセレリン酢酸塩。黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、性ホルモンの分泌を促進する薬剤。

採卵における、卵胞の大きさ

採卵を決める卵胞の大きさはどの程度を目安にしていますか?

臼井先生 当院では 18 ㎜くらいでLHサージを起こすように切り替えています。 18 ㎜だったら、2日後の採卵時には 20 ㎜程度に成長しているということですからね。

他の施設でもだいたい 18 ㎜が切り替えの目安となっているのですか。

臼井先生  18 ㎜前後を基準にしているクリニックが多いのではないでしょうか。ただ、 18 ㎜で切り替えなければ妊娠しないということではありません。

どの時点だったらいい卵が採れるかというのは、卵胞径だけではなく、ホルモン値も参考にしながら総合的にみて判断することが大切だと思います。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。