LHサージの判定が出ない……なぜでしょうか?

渡辺 浩彦 先生 滋賀医科大学卒業後、京都大学医学部附属病院産婦人科、大 津赤十字病院、済生会茨木病院などを経て、1971年に父親の 意思を引き継いだクリニックを地元で開院。不妊治療から分娩 まで手がけ、365日24 時間の診療体制をとる。O型・おとめ座。 気分転換に始めた「西国三十三所」の札所巡りも、残すところ5ヶ 所になり、いよいよ満願も間近。最近の休日は、大文字山など、 近隣の山々にハイキングに出かけるのが楽しみだそう。
ぽんち丸さん(会社員・39歳)からの投稿 Q. 不妊治療で通院して3ヶ月です。血液検査、通水検査、 甲状腺ホルモン検査で問題はなく、タイミング法をすすめられています。 排卵日近くに病院で卵胞の大きさを診てもらったら、22㎜でした。 内膜も厚くなっていると言われるものの、LHサージの判定が出ません。 自宅でも病院でもらった検査キットでやってみましたが、判定なし。 判定薬で出ていなくても、ちゃんと排卵しているのでしょうか?

LHサージとは?

LHサージとは、どういうものなのでしょうか?
渡辺先生 LHサージは、黄体形成ホルモン(LH)が急激に上がる現象で、それを尿や唾液でとらえて、排卵日を予測します。
卵の発育とともに増える、エストロゲン(卵胞ホルモン)が十分になったら、脳が排卵しなさいという命令を出します。
それがLHサージで、LHサージが出るには、エストロゲンのレベルよりも、エストロゲンが分泌しはじめた日数なども関係しているようです。
では、排卵していれば、サージ判定はあるということですか。
渡辺先生 例外として、卵が大きくなりすぎて壁が薄くなってしまうために、サージ判定しないまま破裂する場合があります。しかし、排卵があれば、サージ判定があるはずです。
判定が出ないのはなぜでしょうか。
渡辺先生 当院の患者さんにも時々いらっしゃいます。実は、キットでは、1日のうちでサージ判定可能な幅(時間)が長く設定されています。
だから、いつ調べても陽性が出ると思われがちなのですが、実際は非常に短い場合が多い。そうすると、1日1回の測定だとタイミングを逃していることがあるんですね。

判定するタイミングは?

どういうタイミングで測定するのがいいのでしょうか。
渡辺先生 基本的には、毎日1回、同じ時刻に行うことになっていますが、これで判定が出ない場合は、毎日2回、朝と夜に測定してもらうようにしています。
ちなみに、午前7時に自宅で行ったら判定が出なかったけれど、午前 10 時に病院で再び試したら判定が出たという人もいらっしゃいます。このように、LHサージの出かただけでなく、さらにLHサージ判定が出てから排卵するまでにも個人差があるんです。
一般的には下垂体からのLHサージそのものが出てから、 36 時間後に排卵すると言われていますが、尿検査では平均16 〜 24 時間。早くて8時間、遅くて30 時間というように、人によってそれぞれ違うんですね。

エコーも併用する

LHサージとエコーを併用する方法もあると聞きましたが。
渡辺先生 そうですね。エコーで卵胞のサイズと子宮内膜の厚さをみて、さらに頸管粘液量をチェックします。
LHサージは排卵日を予測するのに、もっとも有力な材料ではあるけれども、それだけに頼らずに、エコーや頸管粘液量を参考に、総合的に判断することが大切だと思いますね。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。