卵巣年齢は40歳過ぎ 自然周期法だけで このまま頑張るべき?

浅田 義正 先生 名古屋大学医学部卒業。1993年、米国初の体外受精 専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日 本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報 告。2004年、浅田レディースクリニック開院。2006年、 生殖医療専門医認定。患者さんに合わせた最新の治療 法で、確実な結果を出す頼もしきドクター。著書に『も う悩まない。赤ちゃんはきっと授かる』(現代書林) 、 『不 妊治療Q&A おしえて先生! ありがとう先生!』(シオ ン)。
ことさん 37 歳 Q. 現在、2人目を自然周期でトライして4回失敗。 採卵できても、必ず初期胚盤胞で分割がストップ。 卵管がないので胚盤胞移植を望んでいます。 どこの病院で聞いても 自然周期法をすすめられますが、 ほかに何か手はないのでしょうか?

ホルモン値と排卵誘発法

ことさんは、 33 歳のときに子宮筋腫・卵管水腫のために両卵管を切除。それでも同年齢で、自然周期の採卵法によって1人目は妊娠、
出産されています。現在は37 歳で、このまま自然周期で頑張って妊娠できるのか、という内容なのですが。
浅田先生 ことさんの場合は、卵胞刺激ホルモン(FSH)が 10 〜 13 、黄体形成ホルモン(LH)が8くらいとのことですが、やはりまずはFSHの値が高いので、卵巣に残っている卵子の在庫の目安である卵巣予備能は確実に減っています。LHも高めですね。
これ以上、卵巣予備能が少なくなると、逆にロミフェンを使って自然周期法での対応しかなくなりますが、その前に ョート法を試すことができるというのが、僕の所見です。アンタゴニスト法はトライできるでしょう。

排卵誘発法ごとに作用は違う

採卵直後までは卵が5個前後見えるのに、実際に採卵すると毎回1個しか採れないとのこと。その原因は ※2が1000にも満たないからだと説明を受けたとも。薬の反応もかなり悪いほうだということですが。※E2:エストラジオール。卵胞ホルモン

浅田先生 卵が5個見えるのに1個しか……、というのは、クロミフェンを使用すると5個の卵が同じように育たないという欠点があるからです。

1つは成熟しても、あとは未熟な卵になってしまう。ところが、ショート法とかアンタゴニスト法とか、一般の調節刺激だったら同じように成熟卵で育っていくので、5個採ることも可能。ショート法なら 10個くらい採れるのは平均です。薬の反応が極端に悪いのは、やはり卵巣予備能が落ちているからでしょうね。

胚盤胞移植に対するご意見

卵管がないので胚盤胞移植を、というのは?
浅田先生 体外受精はもともと卵管のない人のために始まったものですから、ことさんも1人目から体外受精をやったんでしょう。でも、卵管が詰まったり、機能しない人でも普通の分割胚でちゃんと妊娠しています。卵管がないなら胚盤胞移植が絶対ということはないですよ。
自然周期法を一回離れてみるのも価値があると?
浅田先生 1人目の妊娠が自然周期でできたのは、 33 歳という年齢もあると思います。卵巣予備能が落ちてきている今、卵はいつまでもあるわけじゃない。そのときの卵巣の予備能に合った治療法を選択するべきだと思いますね。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。