【Q&A】卵巣機能を上げる方法や治療法について〜丸田 英先生【医師監修】

みちゅんさん(36歳)

顕微授精4回実施しました。
卵巣機能が低下してきてるため、卵が基本1つしか育ってこず、1つで勝負するというのがほとんどです。
薬もその時その時で変更あったりで方法も定まってません。

今年の7月から採卵がうまくいかず、7月の採卵では1つ取れたが単為発生の為中断。8月の採卵(7回目)では1つが空砲、10月は1つ左に育っていたのが途中で萎んだ?かもしれなく、更に新しく右に出来、様子見後にまた左が復活…と、先生からも「よく分からない」と言われ、昨日の診断で仕切り直しという決断になりました。

やっと2つの卵がエコーで見れて少し希望を抱いてましたが、採血結果やエコーで見る診断上の仕切り直しになったので、こうも続くとさすがにショックというか、落ち込みました。

私にできることは何もない、卵巣機能を上げる治療もない、卵巣が調子いいのを待つしかない、というがもどかしいです。
効果があるかはわかりませんが、妊活専門の鍼治療も2年通ってます。

7月からの調子の悪さは卵巣機能低下が原因かなという話はあり、受け止めることしかできませんが、私は卵は2個(出来れば3個)育ってくれることや、採卵を乗り越えて移植へと行ければいいなと願ってます。

卵巣機能を上げる方法や、私にできることがあれば教えてほしいです。

まるたARTクリニックの丸田 英先生に伺いました。

【医師監修】まるたARTクリニック 丸田 英 先生
久留米大学医学部卒業。名古屋大学医学部附属病院 産婦人科を経て、2012年3月より生殖医療専門。2020年3月、まるたARTクリニックを開業。初診から治療終了まで同じ医師が担当することにより、効率的で高い成功率が得られ、何より患者さまの安心へと繋がると考え、診療に臨んでいる。「どんな時も患者さま第一、患者さまご自身の一瞬一瞬を大切に」を目標に掲げ、不妊治療と仕事の両立に理解ある治療スケジュールを導入。また、PRP療法などの最新治療や無料託児所完備等、不妊治療の環境向上にも積極的に取り組んでいる。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

ご相談ありがとうございます。ご記入いただいた経過を、院長の丸田が拝見しました。

まず、7回の採卵と4回の移植を1個の卵でずっと戦ってこられたこと、そして7月から立て続けにうまくいかず昨日「仕切り直し」と言われたお気持ち、落ち込まれるのは当然だと思います。やっと2つ見えた卵胞が見送りになったのは、本当につらかったと思います。

正直にお伝えします。残念ながら、卵巣に残っている卵の数そのものを増やす治療は、現在の医学にはありません。テストステロンやDHEAなどのサプリも、大きな試験では効果が確認されていません。ただ、それは「できることがない」という意味ではありません。私が見る限り、あなたの場合は「卵巣を良くしてから採る」より「今ある卵を、時間を空けずに取りきる」設計に切り替えることが、一番確率を上げる方法です。

具体的には、
① 卵巣が休んでいる黄体期も含めて、月に複数回・3か月間続けて採卵し、卵を積み上げる方法(当院では多くの卵巣機能低下の方に行っています)
② 得られた受精卵の染色体を調べ(PGT-A)、「正常な胚」を見つけてから移植する方法。移植しても着床しない胚を移植ることは時間の使い方が不効率です。移植している間もAMHは下がっていきます。
③ 体重です。160cm・43kgはBMI16.8で、これは採卵成績に影響する「ご自身で変えられる数少ない要因」です。47kg台を目標に増やしていくことをおすすめします
④ コエンザイムQ10は種類と量で意味が変わります。今の製品と1日量を教えてください
⑤ ご主人の精液も、顕微授精だから問題ない、で済ませず、精子のDNA損傷(DFI)を調べることで、先進医療の精子選別を使う意味があるか判断できます

当院には卵巣への多血小板血漿(PRP)治療もありますが、卵胞数が増える報告はある一方で出産率の改善はまだ証明されていないため、まずは上の①②を軸に、ご希望があれば上乗せとしてご案内しています。

あなたは36歳で、まだ時間を味方にできます。ただ、7月からの変化は「卵巣が次の段階に入りつつあるサイン」でもあるので、調子が戻るのを待つより、この数か月をどう使うかが大切だと考えています。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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