【Q&A】CD138検査を再度受けるべきか悩んでいます〜船曳 美也子先生【医師監修】

りささん(36歳)

①CD138の検査をもう一度受けるべきなのか悩んでいます。
治療が長期化している関係で、金銭的にも今年度中に妊娠できなければ治療を諦めるつもりで今のクリニックに通っています(このことは主治医にも共有しています)。
PGT-A正常胚が6個凍結されていることや、セカンドオピニオン先や転院前のクリニックでは内膜炎があっても着床はできるので移植を進める方が良いと言われていたこともあり、検査のために数ヶ月移植ができないよりは、残り半年で次々と移植をする方が良いのではないかと悩み、検査の返事ができずにいます。
このような状況ですが、CD138の検査をもう一度受けるべきでしょうか?

②プログラフを5mgに増やすのは最善でしょうか。
プログラフの胎盤透過性は理解して服用していますが、はじめは1mgからスタートしたものがどんどんと増えています。
胎児への影響や副作用は考えられますか?
やみくもに容量を増やすより、今の量で数回移植にトライするのが良いのではないでしょうか?

オーク銀座レディースクリニックの船曳 美也子先生に伺いました。

【医師監修】オーク銀座レディースクリニック 船曳 美也子 先生
日本生殖医学会生殖医療専門医・指導医。日本産科婦人科学会専門医。母体保護法指定医。神戸大学文学部心理学科、兵庫医科大学卒業。兵庫医科大学、西宮中央市民病院、パルモア病院勤務を経て医療法人オーク会へ。エジンバラ大学で未成熟卵の培養法などを学んだ技術と自らの不妊体験を生かし、患者さんのライフスタイルなどに合った診療を行う。また、早くから不妊と肥満の関係性に着目し、2ヶ月で14kgの減量に成功した患者様の排卵障害が改善したことから、ダイエット・プログラムを発案。国内外の学会発表多数あり。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

長期間成果が出ないこと、お辛い状況であると察します。

妊娠しなかったり、流産にいたる原因は受精卵の問題のことが多いので、最初の5回7個移植も主に受精卵の原因の可能性を考えます。また、今回の正常胚も再凍結胚なので、若干着床率がさがってもおかしくないですし、正常であっても着床は50%程度の報告もあります。再凍結ではありますが、正常胚が7個も凍結できているという素晴らしい結果ですので、のこり6個もぜひ頑張っていただきたいと思います。

ただ、Th1/2やや高値と、内膜炎の既往から 着床の問題も含んでいると予想されます。

まず、CD138の再検査についてですが、再検査の必要はないと思います。
CD138は子宮内膜に形質細胞の存在を確認するもので、抗生物質内服についても効果には議論もあります。また、ラクトバジルスが多数しめているとのことですので、子宮内の菌環境は悪くないと考えられます。当院では子宮内膜擦過術をおこなうと同時にCD138検査をしていますが、CD138検査はなくとも擦過術を着床効果をあげる手技として、前周期に行ってもいいかもしれません。また、最近はCD138陽性で反復着床不全の方にPRDF投与して移植が有効だったという報告もありますので、正常胚があるのであれば、こういった着床補助治療を試みてもいいと思います。

次に、プログラフです。教科書的な基準はないのですが、論文などから、投与量は1~3mgの投与が一般的でしょう。また、Th1/2の値からみても、3mgまでで問題ないかと思われます。ご自身のお考えのように、やみくもに容量を増やすより、今の量で数回移植にトライするのが良いと思います。

また、採卵後脳梗塞の既往をお持ちなので、もうされているとは思いますが、いわゆる血栓リスクの確認のための不育症採血はひととおりおこなわれたほうがよいかと思います。もう接種されているかとは思いますが、プリネイタルサプリメント接種もとりつつ、移植をトライされると結果はついてくると考えます。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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