【Q&A】着床の窓の検査を受けるべき?~宇津宮先生【医師監修】

むーさん(40歳)

金銭的に着床前診断をする余裕がないが、他にもたくさん検査をする余裕もありません。
2回目に病院側の都合スケジュールで移植した際に着床(結果は化学流産)しているので、そのタイミングで移植すれば着床するのではないかと考えています。
着床の窓の検査を受けたほうが確実かもしれませんが、一度は着床をしたので、そのスケジュールで移植したいと思うのは間違っていますか?
主治医には「次に採卵するとき、着床前診断をしたらどうか」と提案されています。

宇津宮先生に、お話しを聞いてきました。

【医師監修】セント・ルカ産婦人科 宇津宮 隆史 先生 熊本大学医学部卒業。1988 年九州大学生体防御医学研究所講師、1989 年大分県立病院がんセンター第二婦人科部長を経て、1992年セント・ルカ産婦人科開院。国内でいち早く不妊治療に取り組んだパイオニアの一人。開院以来、妊娠数は 9,500 件を超える。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

むーさんは40歳。35歳から胚の染色体異常は増加し、PGT-Aの報告結果からも、年齢全体で綺麗な胚盤胞でも染色体正常胚は25%で、高齢であればあるほどその異常は増加し、40歳ならおそらく染色体正常胚は10%前後でしょう。化学流産も染色体異常が原因と思います。

着床の窓(インプランテーション・ウィンドウ:IW)はマウスの動物実験でいわれ、ヒトにも当てはめた見解ですが、おそらくIWはヒトではマウスに比べ、もっと広いと思いますし、黄体ホルモンの膣錠が出ても妊娠率は低下しないのでヒトではIWをあまり神経質に考える必要はないと思います。エビデンスはありません。

フローラやEMMA/ALICE、タクロリムス、SEET法、2段階移植、スクラッチ法などにもエビデンスはありません。検査会社が儲けているだけです。

抗凝固療法は不育症検査をした結果ですか?化学流産レベルでは関係ありません。またヘパリン使用ぐらいで不育症は改善されません。

化学流産後は1回月経が来れば子宮はリセットされたと思ってよいのですぐ次でも治療できます。

むーさんはまだまだ胚盤胞ができるようですのでPGT-Aを強くお勧めしたいです。

移植回数制限がありますので2個移植もよいかと思います(主治医が双胎妊娠可能と診断するなら)。むーさんの胚盤胞の中には正常胚もあると思うので、覚悟してそれにあたるまで何度も繰り返すのもいいかと思います。PGTが早く保険適用されるよう、待ち望んでいます

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