あさん(42歳)
先月採卵した際は卵が空胞と言われました。どのような原因が考えられますか?
また、生理の量を増やしたいのですが、どうすればよいでしょうか?ご教示ください。
田中先生に、お話を聞いてきました。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
1,卵が「空胞」になる主な要因
卵胞の中に卵子が見当たらない「空胞」が増える最大の要因は、やはり卵巣の年齢による老化です。
●卵子の質と数の低下…女性の年齢が42歳の場合、日本人5,000人のデータによると、胚盤胞の中で正常なものは「7〜8個に1個」という割合まで低下します。つまり、胚盤胞を7〜8個移植して、ようやく1人の子供を授かる計算になります。
●老化による変化…年齢を重ねるにつれ、卵の質と数が落ちるため、当然ながら空胞も増えてきます。また、空胞だけでなく、核が古くなる「対抗変性」や、数の割に「未成熟な卵」が増えるといった現象も起こります。
●対策としての考え方…平均49歳前後で閉経を迎えるのは自然の摂理であり、これを元に戻すことは困難です。現実的な対策としては、以下の選択肢が考えられます。
・保険適用期間内に、可能な限り多くの卵を確保する。
・移植数を2個に限らず、3個検討する。
・PGT-A(着床前診断)を行い、良好な胚を選別して戻す。(特に5〜6個以上の卵が採れる方の場合は、PGT-Aが非常に有効な手段となります)

2. 生理の量と妊活への影響
「生理の量を増やしたい」という相談がありますが、生理(月経血)が少ないということは、「子宮内膜が薄い」可能性を示唆しています。
●生理の仕組み…月経は単なる血液ではなく、剥離した子宮内膜の組織が血液とともに体外へ排出されるものです。そのため、内膜が薄ければ、トータルとしての出血量は必然的に減少します。
●内膜を厚くするためのアプローチ…内膜を厚くし、出血量を増やすためには、エストロゲン(卵胞ホルモン)の値を高めることが重要です。
・体外受精などの際、排卵誘発剤の量を調整(単位を増やすなど)する。
・育つ卵の数が増えれば、それに伴ってエストロゲンの値も上がり、結果として内膜も厚くなります。
このように、たくさん卵が採れるような排卵誘発法を選択することが、内膜の状態を改善し、妊娠の可能性を高めることにつながります。