
▶︎PCOSと精索静脈瘤で自然妊娠の可能性はある?
ブライダルチェックで多囊胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され、「本格的に妊娠を考え始めたら通院を」と言われました。基礎体温表では低温期と高温期の差がはっきりしており、AMH の値もそこまで低くないので自然妊娠できる程度ではないかと考えています。一方、夫は精索静脈瘤とわかり、数カ月後に手術をすることになりそうです。それまでに、私はPCOS 改善のために動いたほうがよいでしょうか。夫が手術をすれば、自然妊娠の可能性もあるのでしょうか。

島根医科大学医学部卒業。同大学の体外受精チームの一員として、1987 年、島根県の体外受精による初の赤ちゃん誕生に携わる。1997 年に内田クリニック開業。生殖医療中心の婦人科、奥様が副院長を務める内科、大阪より月1 回来院の荒木先生による心理カウンセリングとサポート体制が充実している。
わーさんは多囊胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されました。基礎体温の変化から見た自然妊娠の可能性は?
内田先生● 基礎体温表2カ月分の記録で見る限り、月経周期が52日、43日で、排卵はあっても高温期が短いという状態です。これは、排卵が起こりにくいPCOSの典型ですね。PCOSの患者さんは、基本的にいつ排卵するかわからないです。でも、自然妊娠しているケースはあるので、可能性がある・なしでお答えするのであれば、あるとお伝えはできるかな、というところです。
精索静脈瘤でも自然妊娠の可能性はありますか?
内田先生●精子の所見が良ければ、精索静脈瘤があっても妊娠できる可能性はあります。手術が数カ月先ということですが、おそらく今の精子の状態でも可能性があるからなのでしょう。とすると、その数カ月の間、妊娠の可能性を高くするために何をするか、ということになります。
内田先生であれば、どのようにアドバイスをしますか?
内田先生●ブライダルチェックの内容にもよりますが、まずは基本の不妊検査を受けてもらいます。ほかに大きな不妊原因がないことを確認し、妊娠ができる状態と考えられたなら、妊娠の確率を高めるために排卵誘発剤を使うことを提案します。規則正しい食事や睡眠を取るなど日常生活を整え、そこにサプリメントや漢方薬を加えていくのもいいでしょう。
ただ、ご夫妻が漢方薬もサプリメントも100% 何も頼らないということであれば、半年と言わず、できるだけ早く精索静脈瘤の手術をすることを提案します。術後は半年から1年は経過を見ることになるので、それだけ妊娠の時期が遅れることになります。
基礎体温表は継続して記録したほうがいいでしょうか?
内田先生●基礎体温表は、セックスをしたタイミングを基礎体温表に記録することに意味があります。自然妊娠を目指している時は、基礎体温表の中での排卵とセックスのタイミングが合っているかどうかを後で確認ができるよう記録しましょう。また、セックスの回数が足りているかどうかも確認ができます。精索静脈瘤の手術まで様子を見るということで進めるならば、高温期に入ったと思うところまでは、2~3日に1回のタイミングをとるといいでしょう。