【Q&A】20代でもAMH低め…体外受精は早い?~高橋敬一先生【医師監修】

あむさん(25歳)

仕事の都合や職場の環境によって今年度内の妊娠が理想的なのですが、確率の高い体外受精に最初から進むべきか、リスクや負担の少ない人工受精からまずは始めるべきか悩んでいます。

どの検査も異常はなく、年齢も20代ではありますが、夫婦でタイミングを1年半とっても妊娠せず、クリニックを受診しました。
人工受精から始めることももちろん考えてはいるのですが、体外受精となると職場の環境的に年度末のこのタイミングでないとチャレンジすることが難しく、いまのタイミングを逃せば、また来年の今頃、もしくは年明けまでは難しいです。

また、仕事柄働くメンバーが毎年度変わるため、来年も今と同じように仕事の調整が出来る保証もなく、不安な気持ちもあり、どうしても焦ってしまう気持ちがあります。
もっと長い目で見て、余裕を持って不妊治療に取り組むべきでしょうか。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

治療方針でお悩みなのですね。
一般的な検査は問題ないようですが、AMHが2.01と37歳~38歳相当で、卵巣機能が低下気味です。したがって、現在の方針は「何をするにも急いでいきましょう」ということになります。人工授精はすぐに可能です。悩んでいるならばすぐに人工授精をしてよいでしょう。
かなり急いでいる、治療をおこなえる時期が限られる、などの理由があるならば、すぐに体外受精をしてもよいですね。その準備が整うまでの人工授精もあり得ます。

人工授精は安価ですぐにおこなえますが、妊娠率は10%程度です。
体外受精の妊娠率は胚盤胞移植で50%程度の妊娠率ですが、高価であり、針での穿刺もする「手術」というイメージです。
選ぶ判断は、ご本人の状況・考え方にもよると思います。ただし、何をするにも急いでいきましょう。スタッフに様々質問することで、不安は0にはなりませんが低下はしますので、積極的に質問してみてください。

年末年始は休診になるので、体外受精ならば今からの準備だと年明けの実行になる可能性が高いと思います。年内は人工授精でもよいかもしれません。
少しやせ気味ですので、準備としては今からタンパク質を取り、血流改善のために筋力アップも意識をしてみてください。

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