【Q&A】40代、妊娠率を高めるには~浅田先生【医師監修】

こずえさん (42歳)

海外の病院に通院していますが、日本のようにサプリを勧めてくれたり細かい説明をしてくれることはほとんどありません。

生活環境を整える以外、妊娠率を目指すために自分自身でできることはありますか?
現在まで子宮ポリープの切除と卵管造影検査を実施していますが、他に推奨される検査や治療があれば教えてください。

浅田先生に聞いてきました

【医師監修】浅田レディースクリニック 浅田義正 先生
名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、岡崎、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

AMHが3年前で2.49のため、現在はより低くなっていると思います。

ポルトガルで治療されていらっしゃいますが、海外の医師と話をすると、海外では40歳以上の治療経験はほとんどないと考えられます。海外ではなかなか妊娠できない場合、他人の卵子をもらうというのがスタンダードです。日本のように、高齢の患者さんを熱心に治療していてメソッドを持っている医師は、ほとんどいないと思った方がよいのではないでしょうか。

ポリープは子宮内膜が月経時に落ちずにそのまま残ったような状態のため、月経が来るたびに、ポリープがなくなる場合があれば、新たにできる場合もあります。
ポリープがあると子宮内膜の低酸素環境が乱されることにより、妊娠率が落ちることになります。ただ、それだけでずっと妊娠できなかったと考えるのは大きな間違いです
妊娠できるかというのは、子宮側で決まるのではなく受精卵で決まります。受精卵1個ずつは、遺伝子の組み合わせが全部兄弟のように異なるものです。それが育つかどうかで妊娠できるかどうかが決まります。

ご自身の身体にばかり目が行くと思いますが、そうではなく、受精卵を数多く作る体外受精をすることが最も重要です。受精卵の数が多ければ、遺伝子の組み合わせがよい受精卵と巡り会える確率が高まります。妊娠率を高める生活習慣の改善はありません。
妊娠率を上げる有効なサプリメントもありません。
私は3つのサプリメントを作っており、子宮内膜が非常に薄い人に対しては抗酸化剤のサプリメントを、そのときのみ使用してもらうことはあります。

卵管が詰まっていればもちろん体外受精を行いますが、42歳は更年期の状態に近づいているため、そのような人に見合った、卵巣予備能を正しく評価して、ホルモンを適切にコントロールするという卵巣刺激ができる医師の下でないと、思うように妊娠できません。

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