【Q&A】抗がん剤後の閉経状態、採卵の望みは?~向田先生【医師監修】

remoさん(45歳)

もともとAMHも低めで、抗がん剤治療による卵巣機能の低下の影響も大きく、採卵できません。
それでも採れる可能性を信じて、続けています。低血糖なども症状も出てきています。

同じような経験の方は周りにはいないので、一つでも採れる可能性があるのかと思っています。

広島HARTクリニックの向田哲規先生に伺いました。

【医師監修】広ク  向田 哲 先生
高知医科大学卒業。同大学婦人科医局に入り、不妊治療・体外受精を専門 にするため、1988年アメリカ・マイアミ大学生殖医療体外受精プログラムに在 籍。1990年から5年間NY・NJ州のダイヤモンド不妊センター在籍後、1995年 広島HARTクリニックに勤務し、現在院長として臨床に従事。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

45歳で、AMH値;0.03未満、自然には生理は来ない(抗がん剤治療の後)などから完全に閉経状態と思われますので、生殖医療専門医としては閉経状態と判断されるため多分通常時のFSH値をチェックすると50以上になっていると推測されますので、極めて、極めて困難と思われますので、諦める、卵提供Program、里親、養子縁組などその他の代替治療での挙児を考えるべきと思われます。

もし、仮に卵が得られても、それが受精するか?受精分割し胚盤胞に達するか?もはなはだ疑問ですし、胚盤胞に達したとしてもそれが正常染色体背景である確率はこのような症例の場合5%以下ですので、無駄な時間とコストを使いあり得ない期待にすがるより現実を直視し、理解し、時間とコストを有用なことに使うべきと判断しますがそれを適切に伝えない、治療を担当している医師にも大きな問題があります。
これが、Professinalとしての適切な返答です。
その医師はEvidenceを用いて適切に伝えてないのでは?と疑念を抱きます。

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