質問者さんは28歳で、AMHが18.3と高い方です。非常に重症な多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が疑われます。PCOSに対して適切な治療がされていないという印象を拭えません。
13日目にhCGが1.8、7.2と少量出たとのことですので、その近くまでは受精卵が育っていました。妊娠したという意味ではなく、胚盤胞を移植すれば、翌日か翌々日には着床するため、着床不全という指摘は当たらないと捉えてよいと思います。多くの受精卵は、途中までは育っており、早めにhCGを測れば少量のhCGが出ることはよくあります。妊娠には数えません。着床が本当に上手くいかないということであれば、hCGは出ないでしょう。
TORIO検査、CD138検査には妊娠率を上げるエビデンスはありません。国際的なガイドラインでも推奨しないとされています。
PCOSは、何よりも成熟卵を採ることが難しい症例です。PCOSであっても成熟卵が適切に採取できれば胚盤胞到達率も上がり、妊娠率もよくなることがわかっています。卵子の数が多いからと早めに採卵すると、見た目は成熟卵に見えても中身はまだ成熟していないことが多いので、PCOSは卵子の質が悪いといわれてきました。PCOSでは、成熟卵を適切に採ることが最も大切です。

PRP療法も国際的なガイドラインなどにおいて、妊娠率を上げるエビデンスはないとされています。
質問者さんは乳酸菌など様々なサプリメントを摂っていらっしゃいます。腟の健康のためには乳酸菌も有効ですが、それで妊娠率が上がることはありません。
早く妊娠を目指すのであれば、適切な卵巣刺激で成熟率のよい成熟卵を採れる施設において、自費ですがPGT-Aをお勧めします。
染色体異常がない受精卵を移植しても、妊娠率は6~7割に留まります。あとの3~4割は、偶然組み変わった遺伝子が、上手く適切な時期に適切な量を発現したかどうかで決まります。受精卵1個ずつが兄弟のように遺伝子の組み合わせが違います。遺伝子の組み合わせが上手くいき、各発育段階で遺伝子の発現量が適切であれば、赤ちゃんまで育ちます。
「全ての受精卵が育つはずなのに環境や条件が悪いから育たない」のではありません。このような発想で妊娠を考えてほしいと思います。