【Q&A】ERA検査のタイミングは?~高橋敬一先生【医師監修】

ひなたさん(30歳)

今後の流れに関して悩んでいます。
医師から「ERA検査して結果出た後にCD138検査で陽性だった場合、これが原因で着床の窓がズレている可能性がある。だから、内膜炎を治した後はERA検査するか、しないか任せる」と言われました。
今後の流れとしては例えば
①内膜炎治す→残っている凍結胚を前回のERA結果を元に移植→陰性の場合ERA検査→結果を元に移植
②内膜炎治す→ERA検査→検査結果を元に移植
③内膜炎治す→残っている凍結胚を一般の窓で移植→陰性の場合ERA再検査or前回のERA検査を元に移植と提案されています。
先生には「自由に選んで」と言われてしまい、悩んでいます。
このなかの3つのどれにするか、もしくは他の方法が良いか教えていただきたいです。

高橋敬一先生にお伺いしました。

【医師監修】高橋ウイメンズクリニック 高橋 敬一 先生
金沢大学医学部卒業。国立病院医療センター(現・国立国際医療研究センター)、虎の門病院を経て米国ワシントン大学に留学。1996年虎の門病院に復帰した後、1999年千葉市に不妊治療専門『高橋ウイメンズクリニック』を開院。2014年ベストドクター認定(ベストドクターズ社)。2022年10月に開院から累計で妊娠2万例を達成する。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
着床しないことと、ERA検査の扱いにお悩みなのですね。
実際には、慢性子宮内膜炎とERA検査の関係や取り扱いは決まったものはないのです。したがって担当医の説明はおかしな説明ではありません。一方、何が正解かもはっきりしないのですね。
また、最近ではERA検査の意義もぐらついているのです。したがって、当院での取り扱いを一例としてお示しします。

ERA検査後に慢性子宮内膜炎がわかり治療もしています。また、乳酸菌製剤も使用しており、すでに子宮内の環境も変化しています。ERA検査自体の意義もややあいまいなので、再検査は必要なく、通常時期での胚移植でよいと判断します。もしERA検査にこだわるならば、通常の胚移植で妊娠しない場合に受ければよいと思いますよ。


なお、ひなたさんは瘦せすぎです。これ以上は痩せないようにご注意ください。痩せすぎの方は筋肉が少なく体を動かすことが少なくなり、血流が良くない方がしばしばいらっしゃいます。そのような方は冷え性もひどく、子宮や卵巣の血流もよくないと推測されます。日常生活としては、たんぱく質を取り、体を動かして筋力をつけ、血流もよくなる生活を目指すことも有力な治療法になると思いますよ。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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