「初診」のアレコレ!!WEB版

初めての不妊治療でクリニックを受診する際、「初診の日はいつにすればいい?」「検査や治療は痛くない?」「夫も一緒に来るべき?」など、疑問や不安がいっぱいなのではないでしょうか。初診に関するよくある疑問について、俵IVFクリニックの俵史子先生に伺いました!

俵IVFクリニック 俵 史子 先生
2007年静岡市に不妊治療専門施設を開業。国立大学法人浜松医科大学に生殖周産期医学講座(寄附講座)を開設し、新たな精子検査法の開発や、妊娠・出産がより安全なものになるための不妊治療の研究も行っている。

Q7    夫はクリニックに一緒に行ったほうがいいですか?

不妊治療はご夫婦でともに歩んでいく治療だと思いますので、ご主人も来ていただいたほうがお二人の気持ちの確認ができ、治療方針を決める時もスムーズに進められることが多いようです。毎回は難しいということであれば、ご主人が来られる時だけでも構いません。保険診療だと治療計画を立てなければいけないので、治療開始時やステップアップの際などは定期的な意思確認のため、ご夫婦ともに来院していただく必要があります。

Q8 夫の検査の精液採取はクリニックで行わないとダメですか?

当院では施設とご自宅、どちらで採っていただいても構わないとお伝えしています。ご主人が来院できない場合は、奥さまに容器を渡して後日持ってきていただきますが、精液採取後、時間とともに精子の運動性は低下していきますので、遠方から通院されている方はクリニックで採取したほうが望ましいかと思います。

Q9 基礎体温は何で測ればいいですか?

時々、通常の体温計で計測されている方がいますが、基礎体温は婦人体温計で測ってください。朝起きて、活動する前に測るようにします。数値の記録は紙の表でも、専用のアプリでも構いません。当院では患者さんに特定のアプリを使っていただいていますが、アプリで情報をクリニックと連動できるようにすれば、お電話などで問い合わせがあった時もスムーズにお答えできると思います。

 

Q10 基礎体温は妊活を行ううえでつけたほうがいいですか?

基礎体温をみることでその方のホルモン状態や排卵の具合、サイクルのばらつきなど、たくさんの情報を得ることができますので、当院では基礎体温は重視しています。基礎体温だけで判断することはありませんが、情報が1つでも増えることでより正確な診断や治療計画が立てられるので、患者さんにはつけることを推奨しています。
不妊だけではなく、子宮外妊娠や化学流産など異常妊娠についても体温からわかることがありますので、できれば初診時から計測することを習慣にしていただきたいですね。

Q11 基礎体温表がガタガタです。これでは妊娠できませんか?

ガタガタだから妊娠できないということはありません。基礎体温は気温や睡眠時間などに影響されやすいので、ガタガタになって当然と思っていただいていいでしょう。ガタガタでも、2相性になっているかどうかがわかれば問題ありません。また、周期によってもばらつきがあるので、1周期だけでなく、ある程度続けてつけていただくことが重要かと思います。

Q12 不妊治療をすることをどのタイミングで職場に伝えればいいですか?

治療法によって通院回数も変わってくるので、ある程度治療の方向性が決まってから伝えるのがいいのでは。通院回数が増える体外受精など高度生殖医療の場合、まったく職場に伝えずに仕事と治療を両立すると、どうしても無理が出てくる可能性があります。全員に伝えるのではなく、最初は信頼できる上司に相談されてみてはどうでしょうか。

 

 

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

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