【Q&A】2個移植について~岡村先生【医師監修】

Aさん(37歳)

今後2個移植をするか不育症の検査をするかどちらがよいでしょうか。
保険で移植できる回数が残り3回なので、確実に行きたい気持ちと年齢的に焦っているので、どちらを選択するべきか悩んでいます。

岡村先生に教えていただきました。

【医師監修】岡村佳則 先生(ソフィアレディースクリニック水道町)1993年、熊本大学医学部卒業。熊本赤十字病院勤務、米国留学、熊本大学医学部附属病院、熊本総合病院勤務等を経て、2022 年5 月ソフィアレディースクリニック水道町の理事長・院長に就任。モットーは「二人の気持ちに寄り添い、そのための心と体に優しい医療の提供を行う」。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
Aさんの年齢や健康状態を考慮に入れた上で、先生でしたら不育症の検査と移植のどちらを先に進めることを推奨されますか?
これまでの妊娠では残念ながら流産となってしまいましたので、その原因がわからなければ2個移植をしても再び流産してしまう可能性が高いかと思います。良好胚を凍結されている様ですので、貴重な胚を無駄にしないためにも、不育症の精査を先に行うべきです。
不育症の検査を行った場合、その結果が移植の成功率にどの程度の影響を与えると考えられますか?
不育症の精査を行い、その原因が判明して有効な対策が取れるならば、流産を回避して出産まで行ける可能性が高いと思います。
1個のみの移植と2個移植では、妊娠率にどの程度の違いがありますか?
2個移植でわずかに妊娠率が上がるとする報告や、変わらないとする報告もある様です。妊娠率よりも双胎発生率が高くなることに注意が必要です。
保険で移植できる回数が残り3回という制限がある場合、先生ならどのような提案をされますか?
まず不育症の精査を行い、対策を立てた上で1個移植から行うことをお勧めします。但し残りの移植回数が1-2回となったら、2個移植も選択肢として考えるべきかもしれません。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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