【Q&A】20代で良好胚が得られません~小林先生【医師監修】

みおさん (28歳)  
4回採卵をしても良好な胚が得られませんでした。
今の病院に不満はありませんが、このようにうまく行かないことが続き転院を考えています。
転院などまだ考えない方がよろしいでしょうか。

神奈川レディースクリニックの小林先生に聞いてみました

【医師監修】 神奈川レディースクリニック 小林 淳一 先生 
慶應義塾大学医学部卒業。1984 年より習慣流産の研究と診療に携わり、1989 年より済生会神奈川県病院においてIVFを不妊症・不育症の診療に導入。その後、新横浜母と子の病院の不妊・不育・IVFセンター長に就任。2003 年、神奈川レディースクリニックを開院する。患者さまの個々のペースに合わせた無理のない医療を目指す。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

28歳は一般的には受精卵の質は良好で、移植後の妊娠率も、当院では50%以上となります。AMH3ですと、採卵数は10~15個、5~7個の凍結胚ができると考えられます。

しかし、この方のようなケースも時にあります。保険での限度回数(6回)までは、保険で可能な最大限の治療を受けられた方がいいと考えます。

・精子に関して泌尿器科でDFI検査、ORPテストを受けてみる。
・精索静脈瘤があれば手術も考慮する。
・Torio検査(ERA、EMMA、ALICE)やフローラ検査を受けてみる。
・採卵の刺激法を変えてみる。
・受精方法としてPICSI、IMZIまた、精子調整ではZymōtを検討する。
・サプリメントでは、ビタミンD・葉酸は基本ですが、抗酸化作用のあるレスベラトロール・メラトニン・コエンザイムQ10などを試してみる。
など、このように何かを変えてみるのもいいと思います。

自費ではPGT-A・NK活性細胞・Th1/Th2検査とその治療もありますが、近道になるとは限りません。

担当の先生も色々考えていますので、転院しても初めから同じようになることもあり、よく相談してみてはいかがでしょうか。

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