【Q&A】2個移植と保険診療後の移植について~田口早桐 先生【医師監修】

たらさん(40歳)

保険適用最後の移植、なんとか結果を出したいと思っています。
採卵前から2個移植とシート法を希望していたのですが、医師に相談したところ「AAの胚の場合、1個でも多胎の可能性があるので2個移植はお勧めしない」と言われました。今までの治療経過を見ても、ここへきてどちらも着床するということはあるのでしょうか? 今のところ、採卵は保険内で終了と考えています。シート液は2回分保管してもらっているので、年齢的にも、多胎になった場合の体の負担も考え、保険適用は終了してしまいますが1個ずつの移 植がいいのか迷っています。どうか、先生方のご意見をお聞かせください。

オーク銀座レディースクリニックの田口早桐 先生にお伺いしました。

オーク銀座レディースクリニック 田口早桐 先生
川崎医科大学卒業、兵庫医科大学大学院修了。兵庫医科大学病院、府中病院を経て、大阪・東京で展開する医療法人オーク会にて不妊治療を専門に診療にあたっている。近著に、「ポジティブ妊活7つのルール」(主婦の友社)がある。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください

●採卵前から2個移植とシート法を希望していたのですが、医師に相談したところ「AAの胚の場合、1個でも多胎の可能性があるので2個移植はお 勧めしない」と言われました。今までの治療経過を見ても、ここへきてどちらも着床するということはあるのでしょうか?

確かに2個移植で多胎のリスクはありますが、年齢を考慮すると、正直申し上げてそれほど高いわけではありません。ただし、内膜の状態や体のコンディションなどが毎回違って、着床しやすい時としにくい時がある可能性はあります。それは、超音波やホルモン検査に現れるものではないので、評価はできません。それを考えると、「リスク分散」として一つづつ移植するほうがいいということになります。また、当然のことではありますが、多胎のリスクも気になさっているようですね。
ですので結論としては、たらさんの文面を見る限り、多胎のリスクが高いわけでは無いけれど、安全を考えて1個づつ移植されてはいかがでしょうか?

●保険適用終了後の治療についてへのアドバイス

保険であっても自費であっても、採卵の方針にそれほど変わりはないと思われます。ただ、自費で採卵になるようであれば、移植確率を上げるためにPGS、着床前スクリーニングで、胚の染色体を確認して移植するのはどうでしょうか?

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。