ジエノゲストの服薬を中止して妊活をスタートしました。まず何からやるべきでしょうか?
佐久平エンゼルクリニックの政井先生にお聞きしました。
ゆりさん(32歳)
25 歳の頃、子宮内膜症と診断され、ピルを処方されました。その後、子宮頸部高度異形成により円錐切除。ジエノゲストを服用していましたが、中止して妊活スタートをと思っているのですが何からやるべきかわかりません。
BMI25 を超えている点も心配です。34 歳の夫と、のんびりしてはいられないという気持ちです。自己流でできることがあれば教えてください。もし受診する場合は、一般の婦人科と不妊治療専門クリニック、どちらがいいのでしょうか?
鹿児島大学医学部卒業。東京都立府中病院、日本赤十字医 療センター、佐久市立国保浅間総合病院、高崎ARTクリニック 勤務を経て、2014年に佐久平エンゼルクリニックを開院。
子宮内膜症や子宮頸部高度異形成(円錐切除済み)が妊娠しづらい原因 と考えられますか?
BMI25超えを心配されていますが、BMIと不妊に関連性はありますか?
妊娠を希望する女性の適正なBMIは21~23くらいというのが一般的だとされています。30を超えると不妊のリスクや全身合併症のリスクが高くなり、妊娠後も母体に妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群などのほか、胎児に起こるリスクが明らかに高くなるといわれています。ゆりさんの場合、現状で特に問題となる可能性は低いですが、今後、体重が増えるなどしてBMIがさらに増えてくるようであれば注意が必要です。
治療を受けずに、自己流を続ける場合はどのように妊活を進めていけばいいでしょうか?
子宮内膜症の治療薬であるジエノゲストの服用を中止後、月経が再開されているかと思います。排卵があるか基礎体温を測りましょう。排卵がきちんと行われていれば低温期と高温期がみられます。タイミング法で基礎体温のサイクルから妊娠しやすい日を割り出し、その日に性交渉をもつことで妊娠を目指します。また妊活中は葉酸を意識して摂りましょう。継続することが大切なので、手軽に摂れる
市販のサプリでも構いません。
受診する場合、不妊治療専門クリニックと一般の婦人科はどちらがいいでしょうか?
受診のきっかけとなり得るならば、通院しやすいクリニックを選ぶといいと思います。不妊治療をトータルで考えるなら、不妊治療専門がベストだと思います。不妊カウンセラーが在籍するクリニックもあるので、悩み事など相談しやすいでしょう。いずれにしても、ご主人の精液検査のほか、血液検査でAMHを測ったり、貧血や糖尿病の有無などを調べてご自身の体の状態をチェックすることが大事です。まずはご夫婦で妊活にどう取り組むか、家族計画を含めてしっかりと話し合い、治療を進めていきましょう。