諦めなければ必ず授かると信じて。

SNSに届くコメントの数々に支えられて立ち止まることすら怖い。
諦めなければ必ず授かると信じて。
YouTubeチャンネル「イチバ夫婦【9歳差夫婦】」で自分たちのリアルな妊活の様子を配信しているナオさんとユウタロウさん。そこに寄せられるコメントの数々に勇気づけられ、治療を続けています。

転院先で甲状腺の病気が発覚

妊活の日々を赤裸々に、かつ明るくYouTubeチャンネル「イチバ夫婦【9歳差夫婦】」で公開しているナオさん(38歳)とユウタロウさん(29歳)。二人の出会いは2016年。交際するなら結婚と決めていましたが、結婚↓出産の順番にこだわり、避妊していました。

20年11月に結婚、子づくりを開始したものの、なかなか授かりません。1年過ぎた頃から自己流でタイミング法を試しますが、うまくいきませんでした。ナオさんは「子どもが欲しいのなら病院へ行ったほうがいい」と話してくれた友人がすぐ妊娠したのを思い出し、22年6月、婦人科クリニックへ行ってみることに。

二人で受診したところ、共に問題ないと言われたので、まずはタイミング法に3回トライした後、人工授精に切り替えました。

「婦人科クリニックで人工授精を受けたのですが、うまくいかず。今後のことを考えるなら転院も視野に入れたほうがいいとドクターに言われ、11月に不妊治療専門クリニックへ転院しました」

そこで検査を受けたところ、甲状腺ホルモン値が高いことが発覚。専門医に診てもらうと、橋本病と診断されました。

「授からないのは問題があったからなんだと納得した部分と、やはり私のせいだったんだと思い、ユウタロウへの申し訳なさでいっぱいになりました」

体外受精に3回トライ着床すらしなかった

ステップアップを考えて不妊専門のクリニックに転院したものの、「もしかしたら、人工授精でも授かるかもしれない」と淡い期待のもと、そこでも3回人工授精を試みました。「でも、結局ダメだったので、ようやく体外受精へ進む覚悟ができました。少し準備期間を設けて23年6月から採卵を始めました」

そして今年2月までに計3回、体外受精にトライしてきました。

「卵がたくさん採れても、凍結にいたる卵は大体1個。移植しても陰性でした。ほんのつかの間、夢を見させてもらっても、すぐ現実に引き戻されるんです」とナオさん。移植の合間に、甲状腺の治療も続けましたが、数値は良くなったり悪くなったりでなかなか安定しませんでした。さらに追い打ちをかけるように、23年12月には甲状腺数値の悪化に加え、高プロラクチン血症、ビタミンD欠乏症も発覚しました。ナオさんはつくづく妊娠しづらい体なんだと落ち込みました。

「ただ、こういう病気のことや治療のつらさよりも何より、移植しても陰性しか出ていないことが一番つらい。そのたびにユウタロウに申し訳なく思ってしまう。年上だから」と言い、ナオさんは声をつまらせます。ユウタロウさんも「妊娠判定でダメだったと知る瞬間は正直つらい。何度経験しても慣れないです」。

しかし、そんな時こそ、ナオさんのそばにいると決めています。

「それが僕にできることだから」と。そんなユウタロウさんについて「優しいのはわかっていましたが、こんなに寄り添ってくれるとは正直思わなかった。不妊治療を通して実感しています」とナオさん。常にお互いを思いやっている二人。

その仲の良さはYouTubeチャンネル「イチバ夫婦【9歳差夫婦】」を見れば一目瞭然です。

大きな動機もなく始めたYouTubeが支えに

ナオさんがYouTubeで情報発信しようと思ったのは3回目の人工授精の頃、23年3月でした。「不安だった時、いろいろな方の妊活の動画に助けられたので、私も誰かの役に立てればと思ったのがきっかけです」

ユウタロウさんはすぐにOK。「何しろもともと大の目立ちたがり屋なので(笑)」とナオさん。

「イチバ夫婦【9歳差夫婦】」の配信開始当初は、コメント投稿もなく、再生数も1000回あれば、「すごい!」と喜んでいたほど。それが今や登録者数は5000人を超えています。人気の理由は二人の明るく、飾らない性格と、嬉しいことも悲しいことも包み隠さず伝えている点です。ユウタロウさんも「素の自分を出していますね。泣く時は泣いてます」。

実際、「二人の姿が素敵だから応援しています」というコメントも数多く寄せられています。

「コメントの内容が本当にありがたい。めっちゃ支えてもらっています」とユウタロウさん。ナオさんも「妊活中ではない方も親戚を見守るような気持ちでコメントを寄せてくださっているのが嬉しい」と多くの人に支えられていることを実感しています。それだけに正しい情報を配信することも大事にしているそうです。

年齢を考えると立ち止まっていられない

ナオさんのモットーは「諦めなければ必ず授かる」。だから、結果が出なくて落ち込んでも気持ちをリセットし、翌日は明るく過ごすことを意識しているそうです。「今38歳ですから、立ち止まることすら怖いんです。必ず授かると信じて治療に取り組みます」

ユウタロウさんは「不妊治療は本当につらいことが多いのですが、楽しめるところは楽しむ。ずっと夫婦で笑って過ごしていたら、絶対にいいことがあるはず。そう、笑顔でいることをいつも心がけていますね」と言います。

ユウタロウさんは妊活とほぼ同時期にダイエットを開始。医師のすすめではなく、「単純にカッコいいパパになりたくて」。実際、1 0 7 ㎏ あった体重が72㎏ まで減ったそうです。そんな天真爛漫で優しいユウタロウさんがいるからこそ、ナオさんも安心して頑張ることができるのでしょう。

ナオさんの「ジネコ」活用方法

サイトのほうはドクターが相談に回答しているQ&Aコーナーを読んで参考にしていました。フリーマガジンは今回初めて読んだのですが、こちらでもドクターがすごく明確に答えられていて驚きました。妊活中の人はみんな読んだほうがいいですよ、絶対!

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。