まーさん(28歳)
この度、体外受精ホルモン補充周期で妊娠しました。
ただ湿疹がひどく、皮膚科に行くと薬疹の疑いがあるとのことでした。
現在服用中のジュリナ、ルトラール、ウトロゲスタンをやめるよう指示がありましたが、婦人科からは継続指示がありました。どうしたらいいのでしょうか。
薬の変更も不可と聞きましたが、本当でしょうか。現在妊娠4週です。
ハシイ産婦人科の佐藤幸保先生に伺いました。
【医師監修】ハシイ産婦人科 佐藤幸保先生 京都大学医学部附属病院および高松赤十字病院で体外受精など生殖 医療を担当。患者さんそれぞれのニーズに応じて、 個別化した不妊診療を提供することをモットーにしている。
資格:産婦人科専門医、生殖医療専門医、周産期専門医・ 臨床遺伝専門医
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
ホルモン補充周期の場合、妊娠8週頃までのホルモン補充が不可欠です(中止すると流産してしまいます)。体外受精で保険適応されている女性ホルモン製剤、黄体ホルモン製剤は数種類ありますので、薬剤の変更は可能です。例えば、ジュリナはエストラーナ貼付剤やディビゲルに変更可能です。ルトラールは、デュファストンに変更可能です。ウトロゲスタンはルテウム腟錠、ルティナス腟錠、ワンクリノン腟用ゲルに変更することが可能です。
・ホルモン剤によって薬疹が出るのは、よくあることでしょうか?
私は経験したことはありませんが、どんな薬でも薬疹が出る可能性はあると思います。
・ホルモン剤で薬疹が出た場合は、薬を止める以外に対処法はありますか?
通常の発疹と同様で抗ヒスタミン剤の服用やステロインド軟膏の塗布などが考えられますが、最初にやるべきは原因薬剤の中止、変更でしょう。
・服用中のホルモン剤を途中で止めると、妊娠継続に影響はありますか?
妊娠8週頃までのホルモン補充が不可欠であり、中止により流産する危険性があります。