【Q&A】良質な卵を採るためできること~丸田先生【医師監修】

ナッさん(41歳)

採卵をこれまで9回していますが、良質な卵が摂れません。AMHが0.3と低く年齢も41歳。この9月で42歳になります。
これまで高刺激でも卵胞は3個から4個と少なく、採卵できても1個か2個。
未熟卵が続き、胚盤胞まで成長しません。
FSHの測定されなかったです。
最適な刺激方法はありますか?どんな方法で、保険内で可能かも知りたいです。

丸田先生に聞いてきました

まるたARTクリニック(丸田 英 先生)

久留米大学医学部卒業。名古屋大学医学部附属病院 産婦人科を経て、2012年3月より生殖医療専門。2020年3月、まるたARTクリニックを開業。初診から治療終了まで同じ医師が担当することにより、効率的で高い成功率が得られ、何より患者さまの安心へと繋がると考え、診療に臨んでいる。「どんな時も患者さま第一、患者さまご自身の一瞬一瞬を大切に」を目標に掲げ、不妊治療と仕事の両立に理解ある治療スケジュールを導入。また、PRP療法などの最新治療や無料託児所完備等、不妊治療の環境向上にも積極的に取り組んでいる。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
体外受精の治療は大きく分けて採卵と移植になります。
採卵するには時間的にリミットがあり、移植にはリミットはありません。(もちろん出産を考えますので常識的な妊娠時期はあります)
AMH0.3と低くなり卵巣の体力が落ちてきているとお察しします。
その条件下で今後を考えますと、時間的にリミットのある卵子回収(採卵)を優先すべきと思います。
具体的に言いますと効率的に卵子の回収を優先すべきで、いわば貯卵を目指すことが重要ではないでしょうか。ある程度受精卵を回収できたら移植の環境を整えて、移植に移った方が妊娠の可能性が高まります。
刺激の方法はクリニックにより戦略がありますが、できるだけ無駄な時間を作らない刺激方法を心がけることが重要です。1周期に2回採卵する方法が効率的な採卵方法の1つです。主治医にご相談されてはいかがでしょうか。
上記の内容は保険診療では難しい内容です。
現条件で妊娠率を上げるのであれば保険診療外が有利と思います。
FSHのことですが月経中のFSHは刺激の選択では重要な要素となります。またFSHが高い周期の卵子は質が落ちるとの報告もあります。年齢とともにFSHは上がりますが、出来るだけFSHを抑える周期を作ることも良い卵子を獲得する工夫になります。
時間を有効に使って良い結果になることを祈っています。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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