さかぴ さん(28 歳)プロラクチン値が高く、下垂体腫瘍の疑いを指摘されました。MRI 検査の結果も小結節が見えるため、検査入院をすすめられました。しかし体調も生理も安定しているので、妊活を優先させようと思っています。早く授かりたいのですが…。
内田クリニック 内田 昭弘 先生 島根医科大学医学部卒業。同大学の体外受精チームの一員として、1987 年、島根県の体外受精による初の赤ちゃん誕生に携わる。1997 年に内田クリニック開業。生殖医療中心の婦人科、奥様が副院長を務める内科、大阪より月1 回来院の荒木先生による心理カウンセリングとサポート体制が充実している。
内田先生●まずプロラクチンは「乳腺刺激ホルモン」と呼ばれる脳下垂体から分泌されるホルモンで、母乳をつくるために欠かせないものです。出産や授乳をしていないのにプロラクチンの数値が高い状態のことを高プロラクチン血症といい、排卵障害や黄体機能不全による月経不順などが起こり、不妊の原因となります。
通常、夜中の1時や2時にプロラクチン値が高くなることが多く、ほかの病気で服用している薬によっても影響はあります。積極的な治療をご夫婦が望むのであれば、早めに専門クリニックへ相談されるのがいいのかもしれませんが、28 歳と若く、あと半年はタイミング法を続けてみてもいいのではないでしょうか。