【Q&A】高頻度モザイク胚~政井先生

さほんさん(44歳)

現在、44歳です。
8回採卵しましたが、胚盤胞になってもPGT-A検査をすると染色体異常により廃棄しています。
唯一、高頻度モザイク胚が残り、2番染色体がモノソミ(2分の1かけている)胚盤胞だけです。
それを今周期に移植することを考えていますが、
一度、稽留流産があり、このたまごが無事出産までたどり着けるのかが不安です。

政井先生にお聞きしました。

佐久平エンゼルクリニック 政井 哲兵 先生
鹿児島大学医学部卒業。東京都立府中病院、日本赤十字医 療センター、佐久市立国保浅間総合病院、高崎ARTクリニック 勤務を経て、2014年に佐久平エンゼルクリニックを開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください
唯一移植可能胚として残っているものが、2番染色体のモザイク部分モノソミーということでしょうか?
なかなか難しい選択だと思われますが、唯一残っている胚を移植するか、あるいは新たに採卵をして可能であればPGT-A検査を再度行い、唯一残っている胚と比較した時により条件のよい胚が得られるかどうかというところではないかと思われます。

これまでもPGT-Aをされて、移植不適胚をすでに廃棄されている中で唯一残った胚ということですので、現在おかかりの施設の先生も個の胚については移植も考えられうるという判断をされているのかと思われます。
実際のところは胚移植を実際に行ってみなければ分からない部分も多々あると思いますし、PGT-Aの結果には検査エラーが含まれる可能性もゼロではないことから、検査結果がすべてという訳でもないというところです。
年齢を考えると、残されたチャンスは限りなく少ないだろうと思いますし、今後正常胚がさらに得られるという確証もありません。
今ある唯一の胚は移植の可能性を残しておいてよいと思いますが、今後さらなる採卵を検討されるか否かによって追加の採卵、PGT-Aに進まれるか、今凍結してある受精卵を移植するか2択になってくるのではないかと思われます。
もし、これまでの施設で遺伝カウンセリングや臨床遺伝専門医との面談などを受ける機会がなかったということであれば、現在おかかりの先生と相談の上、遺伝カウンセリングや臨床遺伝専門医との面談を申し込んで見解を伺うという方法も考えられます。
特にPGT-A後の胚の扱いについては通常の生殖医療とはさらに別でより専門的な遺伝医療の知識が必要であり、また患者様対応においてもトレーニングを積んだ遺伝医療の専門家がおりますのでそのような医療スタッフにセカンドオピニオンを求めてみるという方法も考えられるかと思います。
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