山下先生にお聞きしました。
山下レディースクリニック山下正紀先生
1980年、奈良県立医科大学を卒業後、京都大学産婦人科に入局。舞鶴市民病院産婦人科の医長として同院の生殖医療を確立後、神戸中央市民病院で産婦人科医長、体外受精チーフとして数多くの患者さんの治療にあたる。1997年、神戸三宮に山下レディースクリニックを開設。一般不妊治療から高度生殖医療にわたる初診から妊娠成立までを一人で担当し、妊娠したカップルは10000組を超える。キッズルームを併設し、2人目不妊にも対応している。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
Hanaさん(35歳)
妊活歴8年です。
タイミング、AIHを経て体外受精にステップアップし、このたび無事に採卵が終わりました。
卵管造影で両側閉塞が分かり、体外受精に踏み切ったのですが、FTはしていないので不安です。
造影写真の左側に水腫?のようなものがあり、先生は「腫れている」とだけおっしゃっていて、よく分からないとのことです。
ただエコー検査でずっと気づかなかったレベルで重度ではなさそうなので、手術せず体外受精に進もうとのことでした。
採卵で10個取れたため、今周期は移植お休みになったのですが、その間にFTもしくは腹腔鏡手術するか迷っています。
水腫であれば胚を流すと聞いたことがあります。
不安要素は無くしておくべきでしょうか。ご教示お願いいたします。
凍結再移植を行う際に、卵管水腫があれば着床率は下がります。
水腫の液が子宮内に貯留するような状況では、移植しても妊娠は期待できないと思います。
ただ主治医の先生は卵管造影検査や繰り返しての超音波検査で卵管水腫と診断されていないようですね。
問題になるような卵管水腫があれば卵管造影でほぼ診断できると思います。
この度の採卵、胚凍結は保険を使ってされたのでしょうか。
そうであればその後の着床障害の検査は先進医療で認められたものに限られます。
その辺りのことも踏まえて、主治医の先生とよく相談されて方針を決められたらと思います。