【Q&A】体外受精するべきか~小田原 靖 先生

高齢妊活では、自身の健康に問題がない場合、自然妊娠に任せるか、それとも体外受精からチャレンジすべきか、考えますよね。

ファティリティクリニック東京の小田原靖先生に、高齢の方の妊活の現状も含め、そのあたりのご意見を伺ってみました。

ファティリティクリニック東京 小田原 靖 先生 東京慈恵会医科大学卒業、同大学院修了。1987年、オーストラリア・ロイヤルウイメンズホスピタルに留学し、チーム医療などを学ぶ。東京慈恵会医科大学産婦人科助手、スズキ病院科長を経て、1996年恵比寿に開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
メアリーさん(43歳)   私は現在43歳、夫は49歳です。
42歳の時(2021年4月)に再婚し、妊娠経験のありません。
結婚して半年ぐらいまではひどいアトピーだったため、妊活もままならない状態で、アトピーの症状もよくなり本格的に妊活を始められたのは、3ヶ月ぐらい前からです。(結婚当初から葉酸サプリは夫婦共に摂取しています。)
11月に、一通りの不妊検査を受けようと思い、夫と共に受診した結果、私も夫も数値的には状態がよく、異常なしでした。
卵管もきれいに通っていると言われました。
不妊治療するとしたら、年齢的にも今すぐ体外受精を勧めると言われましたが、一方で、確率は自然妊娠も体外受精も3%程度なので、体外受精も費用がかかるため、強くは勧めません、と言われました。
体の状態が悪ければ不妊治療も積極的に考えましたが、二人共現時点で問題がなかったので、
どちらも確率が低いなら自然に任せて、できたら嬉しいし、できなかったら二人の生活を楽しもうと夫婦で話をしました。
しかし、この選択が本当に良いものなのか、
確率が低くても体外受精にチャレンジした方が、自然妊娠よりは望みがあるのかなど、
どこかでまだ悩んでいます。
セカンドオピニオンとして他の病院で相談するにも、どこに行ったら良いかわからないのが現状です。
夫婦が納得行くように決断するのが一番だとは思いますが、専門的な意見も伺いたく、ご相談させていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
主治医の先生からもお話があったと思いますが、女性の卵子の質(染色体、細胞質、ミトコンドリア)は年齢の影響を強く受けます。
特に染色体の異常率は年齢と比例し上昇するため、今のご年齢では胚盤胞まで育っても正常胚は10%以下です。
海外では卵子提供や養子などの社会的基盤が確立しているので、年齢的に確率が低ければ治療を行わないことが多く、アメリカの多くのクリニックは42歳を上限としています。
しかしながら我が国では43歳以降でも治療を行うことが多く、ご指摘のように治療開始あたりの出産率は学会統計で3%程度とかなり低くなりますが、個人差もあります。当院でも43歳より上の患者様が多く通院しておられます。卵子が多く採取できる方は胚盤胞獲得数も多く、チャンスがあるかと思います。
メアリーさんは、AMHが比較的良好なので体外受精治療をトライしてもよろしいのではないかと思います。
検査で特段の異常が認められないとのことですので、自然妊娠を目指すことは良いと思いますが、もう一つの柱として体外受精をお勧めします。ただ、治療も何回も繰り返すのでなく、ご夫婦で回数を決めてそこまでの範囲で頑張られるのが宜しいと思います。
一度採卵をして採卵数、胚の分割の状態などを見ますと治療の可能性が見えてくる面もあります。
ご希望があればお話だけでご来院されても大丈夫です。よくご夫婦でご検討ください。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。