ステップアップするタイミングや、むしろすぐに体外受精を選択すべきなのか、迷いますよね。
北村 誠司 先生に聞いてみました。

一通りの検査を終えて、ステップアップのタイミングを悩んでいます。
2021年6月から自己流でタイミングをとり始めています。
年齢や様々な検査結果から、人工授精にいつステップアップすればよいのか、または、人工授精を飛ばして体外受精にトライした方が良いのか…(1度目は精液検査の結果が悪く、その時に体外受精の話がでました。2度目は温めながら持っていったのが良かったのか、少し結果が良く、人工授精でも大丈夫かなと言われています)。
クリニックの先生からは、1番の問題は私の年齢だと言われました。
今回生理が来たらステップアップした方がいいのかなと、焦りの気持ちが出てきました。
不妊一般検査を行って、方針が「タイミング指導」か「人工授精」に決まることが基本的なところと思います。いずれも4-5周期トライすることが目安になると思われます。
妊娠しなければstep-upすることを検討する訳ですが、人工授精で結果が出なければ体外受精が必要になることが考えられます。一方、タイミング指導で結果が出ない場合に人工授精を勧める施設と体外受精を勧める施設に分かれるようです。
私は体外受精を勧めています。
その理由としては、一般検査のうちの精液検査とフーナー検査が異常ない場合にタイミング指導に進んでいると思われるので、そこで人工授精に切り替えても妊娠する可能性は少ししか上がらないと思われることが挙げられます。(精液を培養液で洗浄濃縮することで精液中の細菌やゲル状の部分を除去すると共に精子濃度を上げることで妊娠率は少し上昇するかもしれません。)
相談者さんのご主人の1回目の精液検査は良くなかったので、タイミング指導をトライするならば2-3周期に留めておき、結果が出なければ2-3周期を目途に人工授精することが考えられます。
体外受精を必要とする様な精子の状態ならば、人工授精の洗浄濃縮の際に状態が良くなくて人工授精自体がキャンセルになることもあるので、方針を決める決め手になる場合もあります。