【Q&A】移植後の運動~政井先生

体外受精中の過ごし方について、

政井先生にお聞きしました。

政井 哲兵 先生 鹿児島大学医学部卒業。東京都立府中病院、日本赤十字医 療センター、佐久市立国保浅間総合病院、高崎ARTクリニック 勤務を経て、2014年に佐久平エンゼルクリニックを開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

いなみんいなみさん(42歳)

移植周期で今、排卵誘発の注射をしています。
キックボクシングや縄跳び等しても大丈夫でしょうか?

■体外受精周期(採卵、胚移植)での運動について

基本的には運動の制限や日常生活の制限は特に治療上これといって決まったものはありませんが、たとえば採卵周期ですと、排卵誘発剤の使用に伴い、徐々に卵胞が育ってくると卵巣全体が腫大してくるようになります
もともと卵巣は親指の頭程度の比較的小さな臓器ですが、特に排卵誘発剤の使用で卵胞がたくさん育ってくると、場合によっては握りこぶし大(6cm~7cmぐらい)にもなることがあります。
また、卵胞の数が少ない場合でもピンポン玉大~野球ボールぐらいの大きさまでなることもあります。(その時々で状況は変わるとは思いますが)この時問題になるのが、卵巣捻転とって、卵巣が子宮とつながっている茎の部分を軸にしてねじれてしまうことが考えられます。
卵巣捻転は急性腹症と言って急激な激痛を伴う腹痛の一要因と言われており、特に排卵誘発剤の使用などで卵巣が大きく腫大した状態で、アップダウンを伴うような激しい運動(例えばキックボクシングや縄跳びなど)
をされると捻転の要因になってしまうかもしれません。
なので、採卵周期中は特に注意が必要ではないかと思います。

■移植周期中の運動について

卵巣の腫大を伴わない場合はおそらく運動や日常生活上の制限は必要ないと思いますが、相談者様は現在排卵誘発剤を使用されているということなので、何らかの卵巣腫大を伴う可能性はあります。
そうすると、採卵周期と同様卵巣捻転についての注意が必要になるかもしれません。

<アドバイス>

■不妊治療中の運動について

当院の患者様からもよく質問いただく内容です。
基本的には運動は体の血流を良くし、気分転換にもなります。
なので、体を動かすことは不妊治療とは相性がよいと思います。
ただし、上記のように治療中の体の状態によっては運動の内容や活動上の注意が必要な場合もあります。特にアップダウンの激しい運動、体を酷使するようなエクササイズは逆に過度なストレスや危険を伴う場合もあり、逆効果になります。
体に負担をかけないヨガ、軽めのウォーキングなどは不妊治療との相性もよいのではと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。