せっかく準備をしてきたのに、採卵を見送りに…
その原因が遺残卵胞だった場合、どう考えたらいいのでしょうか?
浅田先生に聞いてきました。
おやまさん(38歳)
遺残卵胞ができないようにするにはどうしたらいいですか。
ロング法では過去に何度も採卵しています。
毎回採卵する生理周期の前の周期の高温期から点鼻を1日3回します。
今回、いざ採卵に向けてHMG注射を始める段階で遺残卵胞があることがわかり、採卵が見送りになりました。
スプレキュアを使うと、2ヶ月ほど期間を開けないと、生理周期や体温が戻りません。
再度2ヶ月待って、また遺残卵胞があると言われることが怖いです。
どうしたら遺残卵胞ができないのでしょうか。もしくは、点鼻薬を始める前にわからないのでしょうか。
採卵方法を変えたいと主治医に打診をしましたが、この方法があっていると変えてもらえませんでした。
また、生理周期や体温が戻らないままスプレキュアをまた使用しても問題䛿ないのでしょうか。
いくつかご質問がありますが、これらは不妊治療専門の医師が共通で認識している知識ではないため、その先生独自のお考えではないかと思います。
ロング法は、前周期の途中からGnRHアゴニスト、例えばスプレキュア等を使用する方法ですが、スタート時に黄体期に萎むはずの卵胞が残っていたという事だと思います。
刺激開始時に遺残卵胞が黄体ホルモンを作り始めると、子宮内膜の変化が着床に適さない状態になりますが、Freeze all(全胚凍結)を行う場合は、遺残卵胞があっても問題ありません。遺残卵胞があってもそれを潰して刺激をスタートすることも可能です。
当院では2009年より、ロング法にはあまりメリットが無いため、アンタゴニスト法のアゴニストトリガーを中心に行っています。
医師の経験や技量により、治療方法も違いますので、おやまさんが何を求めて治療されるかが大切だと思います。