今後の治療について~浅田先生

不妊治療にはご主人の協力も必要…二人で取り組む唯一の治療です。

タイミングに協力的でない場合…ステップアップするしかないのでしょうか?

浅田先生にお聞きしました

 

浅田レディースクリニック 浅田 義正 先生 名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。

はこさん(38歳)1人目を妊娠する前、なかなか授かれずに近くの産婦人科でタイミングを見てもらっていまし た。卵管造影、精液検査をし、夫の精子の運動率が悪いことがわかりました。不妊の専門医 へ紹介されて、車で1時間以上かかる病院へうつりました。その時は初診で胎嚢が見つか り、出産まで無事に過ごすことができました。2人目を、と考えているのですが、夫の協力が いまいち得られません。運動率の悪さを自覚していないのか、サプリメントを  摂る習慣がつきません。育児に協力してくれますが、家事の協力は得られず、また仕事の 時間外労働が多く、私のストレスが夫に向いてしまい、なかなかタイミングがはかれません。 年齢を考えると、専門医へ行った方がいいことは分かっているのですが、通院時間がかかる こと(子どもの預かり時間に間に合うかなども含めて)、仕事をなかなか休めないこと、夫に は体型わどうにかすればいいと言われること、など、色々と問題があり進みま  せん。1年以上、排卵誘発剤の注射を打ち、タイミングを見てきましたが、夫の協力が得られ ない以上どうしようもないと判断して、近くの産婦人科への通院を辞めてしまいました。そし て、私の卵子の質が悪い、反応がいまいちとも言われました。私たちが妊娠するには、ス テップアップしかないのでしょうか?

 

二人目不妊というのは、想像以上に多くの方が悩んでいます。子育てがあり、なかなか夫婦関係が持てないということも、一つの大きな要因となっていることは否定できません。

卵子の質がどうというよりも、38歳ですので、妊娠できる能力を妊孕性といいますが、35歳頃から急速に低くなっていきます。時間を無駄にせず、次の治療を進めていく。結果が出なければステップアップしていくのは、当たり前の流れです。予想される結果が低いことを何年もしていて、歳月だけ重ねたら、ますます妊娠しにくくなります。

どのような結果を求めるのか、いつまでに妊娠したいのか、まずこれらを目標に掲げて、そのためにはどのような治療をしていくか、という発想になっていただきたいと思います。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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