子宮筋腫と低AMH…妊活中によく起こる不妊原因ではないでしょうか?
いっぺんに二つの原因に直面した治療希望さんのお悩みに、浅田先生がお答えくださります。
FSHが49.2mIU/mℓ、AMHが0.4ng/mlということですが、ホルモンの側面から更年期の状態だと言えます。この更年期状態のまま卵子が育つことはありません。
卵子は卵巣の表面に保存されていますが、半年かけて成熟卵胞になります。
この半年の内の後半3ヶ月間に、ホルモン依存と言って卵子がホルモンの影響を受けて育ちます。治療希望さんの場合はFSHが49.2mIU/mℓと、基準よりも高く卵巣機能が低下していると予想するため、現状ですと卵胞が目に見えてちゃんと育たない(成熟卵胞まで育たない)と状態だと思います。
しかし閉経の平均年齢51歳でも、卵子は傷みながらも1,000個程度は残っているのではないかと言われています。治療希望さんは41歳なので、育ち始める卵子があれば、FSHやLHといったホルモンを調整することにより、成熟卵になる半年の後半3ヶ月をコントロールして成熟卵を育て、採卵をおこなうことができるかもしれません。採卵を行うことができ、受精卵ができれば年齢相当の妊娠率となります。
当院ではFSH、LHが上昇した人に対しては、FSH、LHをコントロールして卵胞の発育を待つという治療を行っています。治療希望さんが46~47歳であれば、治療はおすすめしませんが、41~43歳まではホルモンをコントロールすればチャンスはゼロではないと思いますし、そのような治療で結果が出た方、現在も治療をされている方は、何人もいらっしゃいます。
当院ではこのような治療を行っていますが、他の不妊治療施設や医師が同様の治療を行うことができるかは分かりません。