医師と培養士が チームを組んで 一人ひとりの 患者さんに対応
培養士と綿密に相談しながら 患者さんが納得できる治療を進める
不妊治療においてチーム医療は欠かせません。特に、受精卵を扱う培養士は、体外受精において大きな役割を担う存在です。
当院では、よい受精卵ができれば新鮮胚・凍結胚にこだわらず、より妊娠の可能性が高い方法で戻すのが基本方針です。また、患者さんに納得していただけるまでお話をして治療を進めるのもポリシーの 1 つです。そのためにも、毎日胚を見て、個々の胚の状態を把握する培養士との綿密な相談はなによりも重要。ドクターと培養士が一緒になって、一人ひとりの患者さんに対応していきます。
胚培養士 宮永絵美さんに質問しました!
どのようなきっかけで 培養士になったのですか?
精子や胚の状態を見る時は どんなことを チェックしてますか?
精子であれば運動率や奇形率などの基本的な検査項目を、胚は卵割の進み具合が順調かとかグレード評価もしているので、そのあたりを主に見ています。
また、これまでの経験上、特に精子は体調などの心身の状態がデータに影響しやすいと感じています。初めて検査された方は特にそうですね。 2 度 3 度と見させていただいている方なら、過去のデータと比較し、必要に応じ、その時々のご主人様の体調や状況を奥様に確認させていただくこともあります。胚についても、一回の採卵で妊娠できるのが理想ですが、何度か見させていただく場合には、前のデータと比べて経過観察し、グレード評価することもあります。
患者さんへメッセージを。
ある日の朝礼で、ドクターが「患者さんの笑顔のために今日も頑張りましょう」とサラリとおっしゃったのですが、それがやはり私たちの仕事の根底だと思います。
実際に、患者さんが笑顔で卒業されて、「ああ、よかったな」と思える瞬間があるのが一番の励みですね。できるだけ多くの患者さんの笑顔に出会いたいと願うと同時に、ご本人が納得して治療をしていただけるよう、精一杯貢献していきたいと思っています。