胚培養士 

医師と培養士が チームを組んで 一人ひとりの 患者さんに対応

培養士と綿密に相談しながら 患者さんが納得できる治療を進める

不妊治療においてチーム医療は欠かせません。特に、受精卵を扱う培養士は、体外受精において大きな役割を担う存在です。

当院では、よい受精卵ができれば新鮮胚・凍結胚にこだわらず、より妊娠の可能性が高い方法で戻すのが基本方針です。また、患者さんに納得していただけるまでお話をして治療を進めるのもポリシーの 1 つです。そのためにも、毎日胚を見て、個々の胚の状態を把握する培養士との綿密な相談はなによりも重要。ドクターと培養士が一緒になって、一人ひとりの患者さんに対応していきます。

生田 克夫 先生 名古屋市立大学医学部卒業。名古屋市立大学産科婦人科学教室助教 授、名古屋市立大学看護学部教授などの経歴を重ねたが、不妊に悩む名 古屋の方たちの役に立ちたいという思いで、教育者の立場を辞して独立。 地元・名古屋の中心部、栄に開院し、1986年から体外受精の現場を歩い てきた経験と穏やかな人柄で、数多くの患者さんを妊娠に導く。

胚培養士 宮永絵美さんに質問しました!

どのようなきっかけで 培養士になったのですか?

もともとは、生命にかかわるようなことを調べたり、検査するような仕事がしたくて、大学時代に臨床検査技師の資格を取得したのですが、就職の段階でレディースクリニックを紹介され、培養士という職種があることを知りました。その時、はじめて培養士の仕事を調べたのがきっかけです。検査技師とはまた違う形で困っている方に貢献でき、生命の源というか、それを生み出すお手伝いができればいいなと考えました。

精子や胚の状態を見る時は どんなことを チェックしてますか?

精子であれば運動率や奇形率などの基本的な検査項目を、胚は卵割の進み具合が順調かとかグレード評価もしているので、そのあたりを主に見ています。

また、これまでの経験上、特に精子は体調などの心身の状態がデータに影響しやすいと感じています。初めて検査された方は特にそうですね。 2 度 3 度と見させていただいている方なら、過去のデータと比較し、必要に応じ、その時々のご主人様の体調や状況を奥様に確認させていただくこともあります。胚についても、一回の採卵で妊娠できるのが理想ですが、何度か見させていただく場合には、前のデータと比べて経過観察し、グレード評価することもあります。

患者さんへメッセージを。

ある日の朝礼で、ドクターが「患者さんの笑顔のために今日も頑張りましょう」とサラリとおっしゃったのですが、それがやはり私たちの仕事の根底だと思います。

実際に、患者さんが笑顔で卒業されて、「ああ、よかったな」と思える瞬間があるのが一番の励みですね。できるだけ多くの患者さんの笑顔に出会いたいと願うと同時に、ご本人が納得して治療をしていただけるよう、精一杯貢献していきたいと思っています。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。