みんなが知りたい!
検索上位 キーワードをドクター が解説 不妊に関して、みんなどんなことを知りたいと思っているのでしょうか。
Webジネコなどで多く検索されているキーワードをピックアップ! テーマ別にドクターに詳しく解説していただきました。
高温期 伊藤 哲先生【あいウイメンズクリニック】
高温期15日目
高温期 15 日目で生理が こなければ確実に妊娠?
生理予定日の 1 日後にあたる高温日 15 日目を迎えると、妊娠しているかどうか気になる方が多いようですね。
高温期を維持したまま生理がこなければ確かに妊娠している可能性が高いのですが、すべての方が 15 日目に確定するとはいいがたいところがあります。
排卵日ぴったりに体温が上がっていないことも多く、少しずつズレが出てくると思うんですね。
15 日目ではなく、13 日目や 14 日目に反応が出始める場合もありますし、高温期が1~2日長いという人もいるでしょう。
着床が完了したら、胎のうが形成され始め、 体内のホルモンバランスが変わっていきますが、15 日前後のこの頃はまだ体調に大きな変化が見られないという方がほとんどです。
なかには胸の張りやムカムカするという症状を訴える方もいらっしゃいますが、本格的につわりの症状が現れるのは妊娠6週、7週になってから。
「何となく胸が張っているような気がするから、妊娠したのかも」と思う人もいるようですが、妊活中だと排卵日がいつかというのをわかっているから、ちょっとした体の変化にも敏感に反応してしまうのかもしれません。
妊娠の確定は基礎体温や微妙な症状だけを参 考にするのではなく、やはり病院できちんと調べていただくのが望ましいかと思います。
当院では尿で判定を行っていますが、胚が着 床すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの尿中濃度が4週で25mIU / mL を超えていれば妊娠という判定を、5 週を過ぎて胎のうが確認できれば、臨床的な妊娠が成立したと確定します。
高温期 低い
妊娠しているかどうか、 いつから反応が出ますか?
「高温期が低い」というケースには2通りある と思います。
35 度台とベースの体温が低く、高温期はあるけれど数値的に低いという場合は特に問題はないかと思います。
通常の体温の平熱にも低め、高めがあるように、基礎体温も全体的に低めの方や高めの方など、バラつきがあると思うんですね。
基礎体温で重要なことは高温期・低温期に0・ 3度以上の開きがあり、きちんと二相に分かれているかどうかということ。
私たち医師側も、数値を細かく気にするのではなく、高低の流れや変化を見ています。
この観点から「高温期が低い」という場合は、 二相にしっかり分かれていないということ。
黄体機能の異常が考えられるので、2周期以上続くようであれば病院で検査を受けることをおすすめいたします。
体温が低めでもプロゲステロン(黄体ホルモン)の数値が 15ng / mL 以上であ れば大きな問題はありませんが、 10ng / mL 以下 だと黄体機能不全が疑われます。
なぜ黄体機能プロゲステロンが低下してしまうのか、原因がはっきりしていないケースがほとんどですが、やはり年齢が高くなると低下する傾向があるようですね。
黄体機能が悪いまま放っておくと妊娠しづらくなってしまうので、そのような方には飲み薬や注射などで黄体をしっかり補充していきます。
対策すれば心配はないので、「高温期になっても体温がなかなか上がらない」という方は早めの受診を。
このように基礎体温は、その方のホルモンの働きや排卵の傾向がわかる情報源の一つになるので、妊活をしている方はできれば毎日記録していただきたいですね。