
ジネコでは不妊治療助成金制度の復活・拡充を求めるオンライン署名を実施するとともに、不妊治療経験者を対象としたアンケート調査を行ってきました。
6 月某日、その声から見えてきた現実と要望を国へ提出しました。

日本成長戦略担当・賃上げ環境整備担当・スタートアップ担当・全世代型社会保障改革担当・感染症危機管理担当・内閣府特命担当大臣(経済財政政策 規制改革)
不妊治療に向き合う皆さまが、経済的な理由によって希望を諦めることのない社会をつくることは、少子化対策の観点からも、働く世代を支える政策の観点からも、大変重要な課題です。
今回、オンライン署名とアンケートを通じてジネコに寄せられた声には、制度のはざまで悩みながらも、子どもを望み、治療を続けようとする皆さまの切実な思いが込められていると受け止めています。不妊治療への支援は、医療の問題にとどまらず、家計、働き方、地域差、そして将来の日本社会にかかわる重要なテーマです。
いただいた要望を真摯に受け止め、関係省庁とも連携しながら、必要な支援のあり方について前向きに考えてまいります。
アンケートから見えてきた不妊治療費負担の現状
2022年4月から不妊治療の保険適用が始まり、治療へのハードルは以前より下がりました。一方で、実際に治療を続けるなかで、保険診療の回数制限や年齢制限、先進医療や自費診療にかかる費用、不育症に関する検査・治療への支援不足など、制度だけでは支えきれていない課題も見えてきています。不妊治療の保険適用後も、「治療を続けたい。でも、費用のことを考えると次に進むことをためらってしまう」など、治療に向き合う方々から、こうした切実な声がジネコに数多く寄せられています。
オンライン署名には、すでに7000人を超える賛同が寄せられています。また、「特定不妊治療助成事業に関するアンケート」では、「妊活費用が家計に負担をかけているか」の問いに、実に98・7%の方が「はい」と回答しています。月の治療費の最大額は、中央値で18万円。さらに、漢方、鍼灸、サプリメント、通院交通費など、医療費以外の出費も重なっている実態が明らかになりました。
助成金の対象として望まれる項目では、自費診療への支援を求める声が95・2%と最も多く、先進医療への助成を求める声も80・7%に達しました。保険診療化によって支援が広がった一方で、保険の範囲外にある治療や検査こそ、当事者にとって大きな負担となっていることがうかがえます。

皆さんの声を国へ。城内 実大臣に要望書を提出
不妊治療に関する制度の多くは、医療・保険制度と深くかかわっています。そのため、本来であれば厚生労働行政に対して要望を届けるべき内容でもあります。
しかし、今回ジネコが受け取った声は、医療制度の課題にとどまりません。そこには、家計への経済的負担、働きながら治療を続ける女性たちの困難、地域による支援格差などの問題、そして少子化問題など社会全体で考えるべき課題が重なっています。
不妊治療においては、治療費だけでなく、通院に伴う時間的負担、仕事との両立、収入減、先進医療や自由診療にかかる高額な費用など、さまざまな負担を伴います。特に働きながら治療をする女性は、治療のスケジュールに合わせて仕事を調整せざるを得ない場面も多く、経済的負担と自身のキャリア上の不安が同時にのしかかります。
城内 実氏は、これまで「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の顧問として、必要な分野へ責任ある財政出動を行い、国民生活を支える政策を後押しされてきた方です。現在は経済財政政策、規制改革、日本成長戦略、賃上げ環境整備、全世代型社会保障改革などを担当される内閣府特命担当大臣という立場から、その考えを政策として実行に移すことができる、極めて重要なポジションにおられます。
子どもを望む人が、経済的な理由で治療を断念しない社会をつくること。それは、医療支援であると同時に、少子化対策であり、働く世代への支援であり、未来への投資でもあります。だからこそジネコは、今回集まった当事者の声とアンケート結果をもとに、不妊治療助成金制度の復活・拡充を求める要望を、城内実大臣へ届けました。
子どもを望む方が安心して治療に向き合える社会に
不妊治療は、身体的にも精神的にも大きな負担を伴います。そこに経済的な不安が重なることで、「本当は続けたいのに、治療を諦めざるを得ない」という状況が生まれています。子どもを望む気持ちがあるにもかかわらず、お金の問題によってその願いが絶たれてしまうことは、個人や夫婦だけの問題ではなく、社会全体で向き合うべき課題です。
ジネコは、妊活・不妊治療に向き合う方々の声を社会につなぐメディアとして、今回の要望書を国に提出しました。声を集めるだけで終わりにするのではなく、制度をよりよい方向へ動かしていくための第一歩です。
子どもを望むすべての方が、経済的な理由で治療を諦めることのない社会を目指して、ジネコはこれからも発信を続けていきます。
今回、提出した要望書の内容
ジネコが皆さんの声をまとめ、主に次の5 点を求めています。
1)自費診療や先進医療、保険適用外の検査・治療に対する新たな助成制度の創設
2)保険適用における回数制限・年齢制限の撤廃または段階的な緩和
3)着床前診断、PGT-A/SR、不育症検査・治療への公的支援の抜本的強化
4)住む地域によって支援内容に差が出ない、全国一律のサポート体制の構築
5)自治体独自の不妊治療助成制度を
