【Q&A】流産後2か月遺残が消えない~加藤 徹 先生【医師監修】

りんごさん (30歳)

ホルモン補充での凍結胚移植で流産しました。排出から1週間後、1センチ程の子宮内遺残がみつかりました。血流ありでhCG1040。プラノバールを服用し、生理を起こしました。

1ヶ月後、子宮内遺残は大きさ変わらず血流ありでした。hCG67で、何もせずもう1周期様子を見ることになりました。
1ヶ月後、hCG3.6まで減りましたが、遺残の大きさは変わらず血流ありのため子宮鏡検査をしました。こぶのようになっている遺残とその表面に青っぽい血管が見えました。またもう1周期何もせず様子を見る予定です。

血流があるため手術もできず、足止めを食らっている状態です。排出から2ヶ月経ちましたが、遺残の大きさが全く変わっていないこと、血流も豊富にあります。
待っていれば遺残は消えるのでしょうか。

移植は難しいのか、何もできることはないのか知りたいです。

Kobaレディースクリニック 加藤 徹 先生にお聞きしました
【医師監修】Kobaレディースクリニック 加藤 徹 先生
兵庫医科大学大学院卒業後、兵庫医科大学病院周産期センター長や医局長を歴任し、令和4年よりkobaレディースクリニック副院長として従事。令和6年6月同院長就任予定。日本生殖医学会認定生殖医療専門医、指導医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

子宮内遺残が自然に消える可能性はありますか?

hCGの分泌はかなり減少しているので排出される可能性はあります。ただし血流を伴っているのであれば、長期化する可能性はあります。また、突然遺残した組織から大量に出血する事もありますので、注意深く経過を見る必要があります。

血流が豊富な遺残がある状態で、移植は可能でしょうか?

基本的に妊娠組織遺残(RPOC:retained products of conception)が認められる場合は、自然脱落を待つか、手術等で除去してからの移植が望ましいです。

遺残を減少させるためには有効な治療方法はありますか?

流産後、2ヶ月経過しても排出されていないので、手術介入が妥当と考えます。当院では子宮鏡下遺残組織除去術を積極的に導入しています。従来入院で行っていたものを、新たな細径硬性鏡を導入することで日帰り手術が可能となっております。

現在の状態で、注意すべき点や生活習慣改善の方法はありますか?

ご自身で出来ることはあまりないですが、突然出血する可能性はありますので、その際は早急にかかりつけのクリニックを受診する必要があります

手術が難しい場合、先生でしたら他にどのような治療方法を提案されますか?

血流の度合いによりますが、RPOCで多少の血流が認められる程度でしたら、外来での日帰りでの細径硬性鏡下の手術は可能です。流産後2ヶ月も排出が無いなら積極的に手術介入するべきと考えます。当院で見させていただきあまりにも出血リスクが高い場合は連携している高次医療機関での手術も可能です。
当院でも流産後の絨毛遺残の症例はあります。なかなか排出されない遺残絨毛に関しては、当院では新たな細径硬性鏡システムを導入しており、入院の必要なく外来で、日帰り手術が可能となっております。
>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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