【Q&A】PGT-A・A胚でも着床しない理由~福田雄介先生【医師監修】

えりさん (41歳)

3年前と2年前の移植で計2度稽留流産しました。
5回目まで(39歳まで)の移植では少なくとも着床までできたのですが、40歳になってから4回の移植でまだ一度も着床していません。
去年初めて行ったPGT-AでA胚の判定が出たものも移植をしましたが、hCG値はゼロでした。
ホルモン補充をしても毎回内膜が7ミリから8ミリ程度ですが、内膜の厚さにも原因があるでしょうか。
1度目の移植(4BC)より最近の胚の方がグレードは良いのですが(4AB)、やはり年齢により質が悪くなっていることが、着床できない原因なのでしょうか。

福田ウイメンズクリニックの福田先生に聞いてみました。

【医師監修】福田ウイメンズクリニック 福田 雄介 先生
東邦大学医学部卒業、東邦大学医学部大学院修了。医学博士(東邦大学 平成22年)。米国ペンシルベニア大学生物学教室留学、東邦大学医学部産婦人科学教室講師などを経て、福田ウイメンズクリニックの院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医・指導医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

●内膜の厚さが着床に影響している可能性について、先生の意見をお聞かせください。

一般的に子宮内膜の厚みが8mm以上合った方が妊娠率が高いと言えますが、7mmと8mmはほとんど誤差範囲内と考えます。あとはleaf signといった見た目も重要で6mmであってもleaf signがしっかりしていれば問題ないと考えます。妊娠をした周期の内膜厚に比べ妊娠をしなかった周期の内膜厚が明らかに薄いのであれば着床に影響している可能性があります。

●年齢による胚の質の変化が着床不全の原因となっているのでしょうか?

PGTAをした結果AまたはB判定の移植適応胚でなければ着床して成長して行かないまたは流産となってしまいます。年齢が上がれば残念ながら移植適応胚は得られにくくなります。ただ、A判定の胚を移植しても着床しないとなると他の原因を検索した方が良さそうです。

●PGT-AでA胚と判定された胚であっても着床しなかった理由は何でしょうか?

不育症の検査でまだしていない項目があれば検査を勧めます。例えばTh1/Th2などの特殊な検査です。ただ、着床に関して検査でわかることと、わからないことがあります。一般的に着床不全の検査と言われてるTRIO検査(ERA検査、EMMA検査、ALICE検査)を行なって治療してPGTAでA判定の胚を移植した場合、妊娠率は85%と言われています。残念ながら原因がはっきりしないこともあります。

●内膜の厚さの改善策として、どのような方法がありますか?

ホルモン補充周期での移植しか試されていなければ、自然排卵周期での移植を考えます。自然排卵周期の移植が難しくホルモン補充周期での移植しかなければビタミンE製剤の内服を併用したり、エストロゲンの投与方法を変更(貼付→内服へなど)したりホルモン量を増量します。保険適応ではありませんが、PRP療法といった方法も試されています。

●稽留流産を繰り返した場合の次のステップとして、先生でしたらどのような提案をされますか?

まずは、不育症の検査を見直します。時間が経過している様なら再度検査を行います。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。