【Q&A】子宮動脈化性動脈瘤の妊娠率への影響~福田雄介先生【医師監修】

まろさん (28歳)
現在、子宮仮性動脈瘤の可能性があります。
12月末の流産後から大きくなることはないですが縮小することもなく経過観察中です。
希望としては、早く不妊治療に戻りたいです。
不妊治療に戻るには、自然治癒の経過観察もしくは手術のどちらが早く妊活に戻って出産までできるか、第三者の先生方の意見を伺いたいです。
また、子宮仮性動脈瘤ができた場合は手術の有無に関わらず今後の妊娠率に影響しますか?

福田ウイメンズクリニックの福田先生に聞いてみました。

【医師監修】福田ウイメンズクリニック 福田 雄介 先生
東邦大学医学部卒業、東邦大学医学部大学院修了。医学博士(東邦大学 平成22年)。米国ペンシルベニア大学生物学教室留学、東邦大学医学部産婦人科学教室講師などを経て福田ウイメンズクリニック副院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医・指導医。日本生殖医学会認定生殖医療専門医。日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

●子宮動脈化性動脈瘤の自然治癒の可能性や期間、またその状態が不妊治療にどのように影響するか教えてください。

子宮動脈化性動脈瘤の対処方法として動脈塞栓術を行うか自然待機の2つがあります。出血の持続などがない場合は自然待機も可能ですが、治癒の可能性や期間もはっきりしたものはありません。子宮動脈化性動脈瘤と診断されている場合いつ動脈瘤が破綻して大出血を起こすか不安なので動脈塞栓術をすすめます。子宮動脈化性動脈瘤が治癒していなければ不妊治療を再開することは難しいです。

●子宮動脈化性動脈瘤の手術とその後の不妊治療再開までの期間について、通常とどの程度の時間が必要とされますか?

動脈塞栓術術後2〜3回月経がきて子宮内腔が問題なければ再開できます。

●子宮動脈化性動脈瘤を治療後の妊娠率や出産までの影響について教えてください。

子宮動脈化性動脈瘤がしっかり治療されていれば問題ありません。

●まろさんが不妊治療に戻るためには、自然治癒による経過観察と手術のどちらが適切な選択となる可能性がありますか?

まずは超音波検査(カラードップラー)、造影C Tなどを行い子宮動脈化性動脈瘤の診断をしっかりつけることです子宮動脈化性動脈瘤と診断されたならば先ほども述べたように大出血を起こすリスクがあるので動脈塞栓術をすすめます。

●まろさんが再度不妊治療に戻る際、先生でしたらどのような検査や治療法を提案されますか?

子宮内腔に問題がないか子宮鏡検査を行ってから不妊治療を再開します。

 

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