「初診」のアレコレ!!【前編】

教えて!俵先生
気になる妊活キーワード Vol.1 「初診」のアレコレ

初めての不妊治療でクリニックを受診する際、「初診の日はいつにすればいい?」「検査や治療は痛くない?」「夫も一緒に来るべき?」など、疑問や不安がいっぱいなのではないでしょうか。初診に関するよくある疑問について、俵IVFクリニックの俵史子先生に伺いました!

俵IVFクリニック 俵 史子 先生
2007年静岡市に不妊治療専門施設を開業。国立大学法人浜松医科大学に生殖周産期医学講座(寄附講座)を開設し、新たな精子検査法の開発や、妊娠・出産がより安全なものになるための不妊治療の研究も行っている。

Q1 初診の日程は生理前・生理中・生理後のいつがいいですか?

当院では、初診はどの時期に来ていただいても問題はないと患者さんにお伝えしています。最初に受けていただく検査には月経周期に合わせて行うものもありますが、受診された時にできる検査から進めていきますので、どんなタイミングでも大丈夫です。
ただ効率よく進めていきたいということでしたら、生理後(卵胞期)が望ましいかも。「生理中に検査をするのは嫌」という方は、その時期を外して来ていただくのがいいかと思います。

Q2 どんな服装がいいですか?スカートがいいのでしょうか?

内診の時、パンツだとお腹の部分まで露出してしまうことがあるので、気になる方はスカートやワンピーススタイルがいいかもしれません。ストッキングやタイツも脱がなくてはならないので、着替えの時もスカートのほうがスムーズでしょう。でも絶対ということではなく、最近はパンツで来られる方も多いですよ。

Q3 内診の際はタオルを持参したほうがいいのでしょうか?

施設にもよると思いますが、コロナ禍以降、ひざ掛けやタオルを置かないクリニックもあるようです。内診の際、タオルが常備されていなくて、パンツスタイルでお腹が露出するのが恥ずかしいという方は、カーディガンなど脱いだ服で代用されることも。タオルだと持ち運びの時にかさばるので、薄手のストールなどを持参されるのもいいと思います。

Q4 初診や最初に行う検査は痛いのでしょうか?

内診で行う検査には、細い棒状の機会(プローブ)を膣内に入れて超音波で子宮や卵巣の状態を診る経腟超音波検査、膣鏡で腟を広げて細胞などを採取するクスコ診などがあり、性行為ができる方なら痛みはほとんど感じないと思います。時間も1~2分と短時間。通常の性行為を行うことが困難、痛みに敏感という方は検査前、検査中でも医療側で痛みをコントロールしますので、遠慮なく申し出てください。

Q5 人工授精や体外受精は痛いのですか?

人工授精では細い管を使って子宮の中に精子を注入しますが、その管は数ミリレベルの極細のものなので痛みを訴える方はほとんどいません。注入後、精子という異物が体内に入ったことで子宮が収縮し、軽い生理痛のような痛みを感じる方もいらっしゃいますが、それはごくまれなケースです。
体外受精に関して、まず移植ですが、これはチューブで子宮内に受精卵を注入する施術です。細いチューブなので人工授精と同じような感覚でほぼ無痛ですが、もともと子宮の向きが悪い方だと多少の痛みを感じることがあるかもしれません。
採卵は管を挿入して卵子を採るのではなく、針を刺すので一瞬注射のようなチクッとした痛みはありますが、今はほとんどの施設が極細の針を採用し、痛みが軽減されるように工夫していますので、それほど心配されることはないと思います。

Q6 採血が苦手なのですが、どのくらいの頻度で採血はあるのですか?

初診後、最初の検査では月経の周期に合わせた血液検査があるので、採血は月に2,3回くらいでしょうか。タイミング法や人工授精など一般不妊治療時だと月に1,2回程度。体外受精だと少し増えて、1周期で3回程度の採血があるかもしれません。保険診療だと採血ができる回数に制限があるので、必要以上に行うことはないと思います。

 

 

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